孫子に経営を読む

兵とは詭道なり――サプライズこそ戦略

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みがく経営

「兵とは詭道なり」「兵者詭道也」計篇（第一）金谷治訳注『新訂孫子』岩波書店、31頁 計篇にある、有名な言葉である。この連載の第2回で私があげた「一に道…

人に致して人に致されず――主導権を握ることが、戦略の鍵

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「善く戦う者は、人に致して人に致されず」「善戦者、致人而不致於人」虚実篇（第六）金谷治訳注『新訂孫子』岩波書店、74頁 人に致して人に致されず、とは、…

物理と心理の、両方の虚を撃つ

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「兵の形は実を避けて虚を撃つ」「兵之形、避實而撃虚」虚実篇（第六）金谷治訳注『新訂孫子』岩波書店、87頁 孫子の戦略の真髄として、前々回では「正を以て…

事前の仕込みこそが、勝利の秘訣

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「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む」「勝兵先勝而後求戦、敗兵先戦而後求勝」形篇（第四）金谷治訳注『新訂孫子』岩波…

まず正攻法、そこに奇手を組み合わせる

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「凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ」「凡戦者、以正合、以奇勝」勢篇（第五）金谷治訳注『新訂孫子』岩波書店、65頁 いよいよ、孫子の戦略論である。

任して任さず、を外れる経営者の姿

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「君の軍を患（うれ）うる所以（ゆえん）の者には三あり。軍の進むべからざるを知らずして、これに進めと謂（い）い、軍の退くべからざるを知らずして、これに…

上下が欲を同じくし、経営者は現場に口出ししない

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「勝ちを知るに五あり。戦うべきと戦うべからざるとを知る者は勝つ。衆寡の用を識（し）る者は勝つ。上下の欲を同じうする者は勝つ。虞（く）を以て不虞を待つ…

論理的積み上げの大小が企業の未来を決める

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「算多きは勝ち、算少なきは勝たず。而るを況（いわ）んや算なきに於（お）いてをや」「多算勝、少算不勝、而況於無算乎」計篇（第一）金谷治訳注『新訂孫子』…

企業経営に通じる五つの鍵要因――まず理念で人心の統一を

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「一に曰わく道、二に曰わく天、三に曰わく地、四に曰わく将、五に曰わく法」「一曰道、二曰天、三曰地、四曰將、五曰法」計篇（第一）金谷治訳注『新訂孫子』…

企業経営という大事に経営者がとるべき二つの基本スタンス 兵は国の大事なり

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『孫子』は、中国古代の春秋時代、紀元前五世紀から前六世紀の頃に、孫子（孫武）によって書かれた兵書、というのが定説である。今から2600年も前のことである。