誤解だらけの健康管理術

つらいスギ花粉症 産業医が教える3つの対策 健康企業代表・医師 亀田 高志

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 では、この3管理の順番で、スギ花粉症対策をまとめてみましょう。

(1)作業環境管理の応用から
 自宅やオフィスにスギ花粉が侵入しないように、無用な出入りを控え、抑える。オフィスの入り口や自宅の玄関で上着を着替え、スギ花粉を払うなどの対応を行なう。室内では空気清浄機を用いて、空気中のスギ花粉を集塵し続けることも有効である。
 
(2)作業管理の応用から
 外出の時間を短縮し、スギ花粉の飛散の少ない時間帯や天候をチェックして行動する。例えば、スギ花粉は気温上昇と湿度の低下で飛散量が増え、寒冷になると減少する。また、雨上がりに気温が上昇したりするとさらに飛散量が増える。これらは風の強さを含めて、天気予報等で、ネットやテレビでチェックすることができる。また、マスクやメガネ、可能であればゴーグルを着用することができる。その際の注意としては、適切に着用することであり、マスクは適宜、取り替え、清潔に保つ。
 
(3)健康管理
 生活習慣を見直す。睡眠時間を確保し、飲酒を控えることは症状の緩和に役立つ。特に飲酒はアレルギー反応を起こす、ヒスタミンという物質を増やし、スギ花粉症の症状を悪化させる。就寝中にも、空気清浄機を使用し、可能な範囲でマスクも着用できる。
 治療としては、症状緩和のために内服薬や点鼻薬、点眼薬を用いる。内服薬は便秘等の副作用を起こすことがあり、頻度や量について、医師等の助言に従う。アレルギー反応を弱め、無くす免疫療法が進歩し、かつての皮下注射ではなく、舌下錠を使用できる。これを「舌下減感作療法」と呼ぶが、この治療法は花粉症の症状が終わって以降のスタートとなる。専門学会によれば、その治療期間は2年から3年に及ぶとされていて、注意が必要である。

 スギ花粉の飛散は年によって変動しますが、これらの考え方と対応を参考にしていただけたら幸いです。

※健康経営(R) は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

亀田 高志(かめだ・たかし)
株式会社健康企業代表・医師。1991年産業医科大学卒。大手企業の産業医、産業医科大学講師を経て、2006年から産業医科大学設立のベンチャー企業の創業社長。2016年に退任後、健康経営やストレスチェック活用のコンサルティングや講演を手がける。著書に「健康診断という病」(日経プレミアシリーズ)、「課題ごとに解決! 健康経営マニュアル」(日本法令)、「改訂版 人事担当者のためのメンタルヘルス復職支援」(労務行政研究所)などがある。

キーワード:経営、企画、人事、経理、営業、技術、製造、学生、経営層、管理職、プレーヤー、働き方改革、マーケティング、人材、研修

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