新「企業と社員」関係論―人生100年時代に

「年収1千万円、役員候補急募」~政府も人材の地域企業転出を後押し 立命館大学教授 西山昭彦

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求人例を見ると年収1000万円想定も

 求人検索で京都府を見てみた。1社が該当した。株式会社アドインテ(京都府)が営業系取締役候補を募集していた。

 年収1,000万円前後を想定(ストックオプションあり)で、「独自性の高いインターネット・ITサービスを提供し、業界とマーケットにイノベーションを作り出す企業。営業系取締役候補として営業部門の充実、統括を推進し、2020年のIPO実現に向けご助力ください。更に、将来的には幹部として当社の展伸の一翼を担って頂きます」という。

 まさにIT系の経営人材だ。この要件を満たす人材はIT大手企業にたくさんいると思う。そのうちの1人が京都を仕事場に選び活躍することで、地方IT企業が、日本経済が伸びていく。IPOも予定されており、上場益も入ってくる。

 同機構は、「近い将来、都市部の高いスキルを持つサラリーマンが地方で働くことがあたりまえの社会を作りたい」という。筆者の大学で学生300人にアンケートをとったら、「別のところに就職しても、いつか京都に戻って働きたい」という人が3割強いた。出身地や大学の場所への愛着は深いものがある。潜在的な将来転職希望はあるので、仕組みが整備されれば、好循環が定着するだろう。

 今回のように、政府が様々な支援をすることで、高度スキルをも持つ都市部サラリーマンの地方での活躍は着実に増えると想定できる。

西山 昭彦(にしやま・あきひこ) 立命館大学教授
一橋大学社会学部卒業後、東京ガス入社。ロンドン大学大学院留学、ハーバード大学大学院修士課程修了。中東経済研究所研究員。アーバンクラブ設立、取締役。法政大学大学院博士後期課程修了、経営学博士。東京女学館大学国際教養学部教授、一橋大学特任教授などを経て18年から立命館大学共通教育推進機構教授。人材育成、企業経営、キャリアデザインを中心に研究し、実践的人材開発の理論を構築。研修・講演は通算1000回を超える。「ビジネスリーダーの生涯キャリア研究」がライフテーマ。著書は計61冊。

キーワード:経営、企画、人事、経理、営業、技術、製造、学生、経営層、管理職、プレーヤー、働き方改革、マーケティング、人材、研修、就職

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