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積水ハウスが挑む「住めば住むほど幸せ住まい」研究とは? 積水ハウス 総合住宅研究所 住生活研究所長 河崎 由美子

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 積水ハウスは2018年8月、「幸せ」を研究する「住生活研究所」を立ち上げました。企業としては日本初の取り組みです。これまでも住まいの安全・安心、快適性や環境配慮などを研究してきましたが、こうした動きをさらに加速させる狙いがあります。暮らしにおける「幸せ」とは何なのか、家族が幸福感を抱き続けられる住まいづくりに必要なものは何か。全3回にわたり、「幸せ住まい」研究の意義と展望、そして私たちの研究成果についてお話ししていきます。

※本連載のバックナンバーはこちらからご覧ください

人生100年時代を見据えた「幸せ」の創造・提供を

 かつて、家を建てること、構えることが目標であり、家族の幸せのゴールのように捉える時代がありました。確かに、「どんな間取りがいいだろう」「子ども部屋はどこにしようか」と家族で考えたり、話し合ったりするのは、とても楽しく幸せな時間です。しかし、本当に考えるべきなのは、わが家が完成してからの長い時間。「どんな暮らしがしたいのか」「どのように家族と過ごしていきたいのか」など、暮らし始めてからの日々を意識した住まいづくりが、実はとても大切なのです。

 積水ハウスは、これからの「人生100年時代」を見据え、時間軸を意識した幸せを創造・提供する住まいづくりの大切さに注目。新たに「住生活研究所」を発足させ、「住めば住むほど幸せ住まい」の研究を進めています。

 では、「幸せ住まい」の条件とは何でしょうか。風雨や災害などから守ってくれる、安全・安心性。さらに、断熱性や遮音性といった快適な空間を生み出す性能も重視しなければいけません。もちろん、安全・安心、快適性といった機能は「幸せ住まい」に必要不可欠です。しかし、それらが優れているだけで十分と言えるでしょうか。

 あるいは、料理や掃除など手間のかかることはすべてロボット任せ、休養三昧な毎日が送れる住まいはどうでしょう。確かに便利で効率的かもしれませんが、そんな毎日に「幸せ」を感じることはできるでしょうか。

 住生活研究所が目指す「幸せ住まい」とは、生活感あふれる日常の中でじわじわと実感できるものです。例えばフローリングの床の色がどんどん味わい深くなっていくように、また、子どもたちの成長を刻む背比べ柱のように、毎日の暮らしの中で小さな幸せが積み重なっていき、それを感じることができる住まい。それが「住めば住むほど幸せ住まい」だと考えています。

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