働く女性 ほんとの格差

女性が変わる「職場の条件」とは? 将来のキャリア描けず悩む女性 石塚由紀夫

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 「男性の先輩に愚痴ってみたら、笑われました。現在交際中の男性がいるわけでもないのに『考えすぎだ。まず相手を探すのが先だろう』と、真剣に取り合ってくれませんでした」と嘆く。

 だが、野口さんは真剣に悩んでいる。「男性はいいですよ。出産期限もないし、妻が専業主婦なら、いくらでも仕事に没頭できる。シングル女性の生き方も否定しません。だけど私が学生のときに思い描いていた将来像とは違うんです。働いている限り、幸せな未来は手に入らない……そう思えてモチベーションが下がります」。何か解決策はないのか。さんざん考えて1つだけ思いついたという。「専業主夫がほしい。そうすれば問題は一挙解決です」と苦笑交じりに締めくくった。

 将来のキャリアが描けない漠然とした不安。男性には理解しづらいかもしれないが、働く女性にとっては重要な課題だ。結婚や出産、夫の転勤、子どもの教育……女性の人生はターニングポイントにあふれている。男性のように入社から定年まで仕事中心の人生を一直線に歩めない。不確定要素が多すぎて、将来キャリアが自分でも予見できない。

 就職後、仕事を覚えて能力を高めたら、男性なら自然と次のレベルに進めるのに、女性はその一歩が踏み出せない。それは女性が消極的だからではない。不安を取り除いてあげれば迷いも晴れる。

28歳、キャリア停滞期

 「10年後のあなたのライフとキャリアはどうなっているでしょうか。目を閉じて想像してみましょう。充実した仕事ができていますか? 私生活はどうですか? 結婚していますか? お子さんはいらっしゃいますか?」

 2017年11月下旬。損保ジャパン日本興亜は社内研修「みらい塾28」を開いた。会場は東京都新宿区にある本社の大ホール。100人強の女性社員が講師の話に耳を傾けながら、静かに目を閉じ、一人ひとり自分の未来に思いを馳せた。

 研修参加者は17年に28歳になった同社の女性社員。地方勤務の社員も研修のために出張してきていた。大阪でも同じ研修を別日程で開催。28歳の女性社員は全員、東京か大阪での研修参加が義務付けられた。

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