働く女性 ほんとの格差

産んだ者勝ち? 繁忙期の時短勤務中に「ママ友とカラオケ宴会」 石塚由紀夫

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 出産が就業継続のハードルではなくなり、多くの女性社員が当初、職場環境の改善を歓迎した。だが間もなく、新たな課題が浮上した。育児休業中や短時間勤務中の社員の仕事を誰がどうフォローするかだ。

 もともと人手不足なので正社員の補充はありえず、人件費コストも抑制されているのでパートや派遣社員を一時的に雇えもしない。会社は子育て支援を積極的に使うようにとアピールする一方で、利用者の仕事のフォローは現場任せ。各職場には男性社員も女性社員もいる。とはいえ男性と女性は担当業務や職責が分かれている。ワーキングマザーの仕事は自然と女性社員がカバーすることになる。しかも子育て中の社員に負担はかけられないとする暗黙の了解が社内や管理職にあり、結果的にシングル女性や既婚であっても子どものいない社員にその役回りは集中した。

 ワーキングマザーが少なければ一時的な負担増なので周りも辛抱できた。でも今はフォローが常態化していて、子どものいない女性に不平・不満がたまっている。

 「職場の飲み会があったとき、それとなく男性課長に相談したこともあります。『でもね、会社の方針なんだからしょうがないじゃない。今は女性活躍推進の時代でしょ。女同士なんだからうまくやってよ』と頼りにならない返事でした。男性にとっては他人事なんですよね」と木谷さんは締めくくった。

※連載「働く女性 ほんとの格差」は全6回です。同じ連載の各記事はこちらから
石塚由紀夫著『働く女性 ほんとの格差』(日本経済新聞出版社、2018年)「第2章 産んだ者勝ち? 子育て優遇にうんざり」から
石塚由紀夫(いしづか・ゆきお)
日本経済新聞社編集委員。1964年新潟県生まれ。早稲田大学卒。1988年日本経済新聞社入社。日本経済新聞では少子高齢化や女性のライフスタイル、企業の人事制度などを主に取材・執筆。2015年法政大学大学院MBA(経営学修士)取得、修士論文のテーマは女性管理職のキャリア意識とその形成要因。男性初の女性面編集長を経て、2016年より編集局経済解説部編集委員。著書に『資生堂インパクト』。

キーワード:経営、企画、人事、経理、営業、技術、製造、学生、経営層、管理職、プレーヤー、働き方改革、マーケティング、人材、研修

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