働く女性 ほんとの格差

産んだ者勝ち? 繁忙期の時短勤務中に「ママ友とカラオケ宴会」 石塚由紀夫

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 子育てが一段落した年配の女性社員は「まぁ、子育ては大変だから。退社後の時間をどう使うかは個人の自由だし」と間を取り持とうとしたものの、シングル女性の怒りは簡単には鎮まらなかった。

 木谷さんによれば、この日を境に職場の雰囲気は変わったという。子育て中なんだから助けてあげなくては……そんな空気は消えた。

 「いくらなんでも場違いですよね。育児ストレスを解消するためにママ友とリフレッシュも必要なんでしょう。でも黙っていればよいものを、半期の締めでみんなが忙しく働いている9月末に、わざわざ職場で話すかなぁ」。木谷さんはあきれ気味だ。

会社が子育て支援を拡充した果てに

 ここまでの話なら、非常識な同僚の愚痴話とも判断できる。でも詳しく聞いてみると、同僚女性社員が怒る背景には女性活躍に関連する会社の姿勢も隠れていた。

 木谷さんの勤務先は女性社員比率が高いものの、出産をきっかけに辞める社員が多かった。退職者は新卒採用で補った。徐々に採用が難しくなり、2000年代半ばに会社は人事方針を変えた。採用した社員が辞めないように子育て支援の拡充に舵を切った。育児・介護休業法の規定では、育児を目的とした短時間勤務は子どもが満3歳になるまで認めればよい。だが木谷さんの勤務先は小学校入学後も利用できるように制度を変更した。

 取り組みは奏功し、出産後も働き続ける女性が増えた。以前は育児休業を取る人は各部署に数年で1人いるかいないか程度だったが、今では毎年のように育休取得者がいる。取得可能期間を延ばした結果、常時数人が短時間勤務をしている状況だ。産前・産後休業から育児休業を経て、職場に復帰。復帰後も子どもが小学校入学まで短時間勤務を続けるのが、ワーキングマザーの定番スタイルになったという。

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