ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの挑戦

USJ、「クリスマスの価値」を高める競合戦略 USJマーケティング・ディレクター 兼 個人投資家 秋山 哲

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 なお、商品の差別化をする以前の話として、他社商品と同質化すべきケースもあります。それは、消費者がその市場の商品に対して「価値として備えているのが当然」と期待しているときです。たとえば、コンビニエンスストア市場であれば、ATMやスマホの充電器などは、あるべき当然の商品だと消費者が期待しています。こうした商品を備えていなければ、コンビニエンスストアとして当然の期待値(必需品の品揃えや利便性)を満たせないので、客足は遠のき、市場シェアは縮小していくのです。

 私たちは、消費者の当然の期待を満たした上で、差別化された価値を創造・伝達することに常に拘っています。それは、「USJでしか得られない価値」に集中することによって、競合他社や市場全体を上回る成長を常に目指しているからです。

誰に価値を提供し、誰と競合しているのか

 世間の皆さんはUSJを取り上げて、「東西テーマパーク対決」と比較しますが、私たちの競合市場はより複雑な状況です。テーマパーク業界は、パークが立地している場所から距離が遠くなるほど、そのエリアの居住人口に対する来場率は小さくなります。距離が遠いほど、より多くのお金や時間が必要になるからです。

 こうした中で私たちは、ハロウィーン時期であれば近郊のパレードやパーティーなどのイベント、クリスマス時期であれば近郊のイリュミネーションやクリスマス・ツリーなどのイベントと、より激しい競合関係にあります。

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