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マイカー半減の衝撃…次世代交通「MaaS」で世の中こう変わる(下) モビリティ革命MaaSの正体

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 それが、ヘルシンキの経済や社会にどれだけのインパクトをもたらしているのかまでは分からない。しかし、マイカーが減れば、その分、渋滞や事故は減るだろうし、大気汚染やCO2排出量も減る。クルマに占拠されていた道路は人のための空間になり、子供は路地で遊べるようになるだろう。マイカーが減ることは都市にとっても人にとっても、メリットこそあれデメリットは少ない。

MaaSが実現した世の中はどうなる?

 それでは、MaaSによって自動車産業や公共交通に訪れる「破壊と創造」はどんなものか。まず、公共交通事業者は、マイカーに奪われていた客を取り戻すチャンスだ。欧州では、既にスイス鉄道やドイツ鉄道がMaaSの展開を始めている。公共交通は「サービスとしてのモビリティ」の元祖といえるが、MaaSは公共交通事業者にとってはサービス領域を広げるチャンスと捉えられている。国内でいち早くMaaSへの参戦を表明しているのも、東日本旅客鉄道(JR東日本)や小田急電鉄、東京急行電鉄などの鉄道事業者だ。

 一方、自動車業界でMaaSにいち早く参戦したのはダイムラーだ。ダイムラーは鉄道以外のあらゆる交通サービスを傘下に収め、それを「moovel(ムーベル)」というアプリでワンストップに提供している。ドイツ鉄道とダイムラーは、ドイツ国内でMaaSの主導権争いを巡って、しのぎを削っているように見える。

 マイカー利用を半減させるMaaSは、自動車業界にとっては“敵”に見えるかもしれないが、ダイムラーのように積極的にサービス領域を取りにいくことで、新たなチャンスが開ける。MaaSは、確かにマイカーの販売台数は減らすかもしれない。だが、その分、配車サービスなどに使用するサービスカーの需要は増えるし、1台当たりの稼働率も高める。それは整備需要の増加を意味するのだ。

 また、OTA(Over the Air)による車載システムのバージョンアップやIoTを生かしたクルマの状態監視が広がっていくことで、クルマはネットワーク端末化する。スマホがさまざまなサービスの土台となったように、移動空間であるクルマはスマホ以上に多様なサービスを生み出す“ふ化装置”となる可能性がある。生活者とのリアルな接点を持つ自動車ディーラー網との強いつながりを生かしながら、移動以外のサービス提供を含めてどれだけ自社の付加価値として取り込めるかが、自動車産業がMaaS時代を生き残れるかどうかのカギとなるだろう。

 公共交通との連携も重要になる。米フォードは公共交通の運営受託を開始しており、トヨタは西日本鉄道などと複数の移動手段を組み合わせたルート検索・予約・決済ができるMaaSアプリ「my route(マイルート)」の実証実験を11月から福岡市で始めている。

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