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積水ハウス、女性活躍を支える「3つの視点」 積水ハウス執行役員ダイバーシティ推進部長 伊藤 みどり

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女性管理職を育成する「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」

 2014年、積水ハウスは、女性活躍推進への取り組みとして、女性管理職を2020年度までに200人(全管理職の5%)登用することを目標のひとつに掲げました。その候補者となるボリュームゾーンは、技術職です。まずは全国の拠点の技術責任者をメンバーとする女性技術者活躍推進委員会を立ち上げ、女性を管理職に登用するための強化ポイントは何かを検証しました。「経営視点」「難しい案件の経験」「リスクへの対応力」という3つの意見に集約されました。これまでの育成への大きな反省と、今後の期待を込め練り上げたのが、「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」です。

 全国の拠点責任者に向け、数年以内に課長に登用したい部下の推薦を依頼。実績や資格などの社内評価も踏まえて選抜した20人を対象に、2年間で管理職に必要なビジネススキルを養成します。

 1年目は、効率的に働き成果を生む管理職に求められるスキルや考え方を体系的に学びます。それを活かし2年目のカリキュラムでは、部署を横断するスケールの自らテーマアップした課題解決に上司とともに挑み、そのプロセスや成果を経営陣に向け発表。毎年、経営陣をうならせる発案が多く見られ、それぞれの職場で新たなイノベーションも生まれています。

 このカリキュラムのポイントは、上司と二人三脚で行う点にあります。女性は実際の課題解決に挑むことで、経営的視点や調整力、現場対応力を強化できます。一方、上司に問われるのは、自分と違う対象(女性)をどう活かすかというマネジメント力。つまり、「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」は、女性だけでなく、その上司や職場全体をも対象にした、とても実践的な取り組みです。

「与えられたチャンスを生かす」意識を強く持つことが大切

 実際に、男性と同等の能力があったとしても、育児等のライフイベントによりこれまでは、女性に回ってくるチャンスは少ない傾向がありました。しかし、「会社は安心して働ける環境とチャレンジできるチャンスは与える。だが、そのチャンスは自らが勝ち取るもの」。これは会長の阿部俊則が、社員に向け伝え続けている言葉です。逆に言えば、評価に女性だからという妥協は一切ない、女性もそれに甘えることなく頑張ってほしいという、力強いエールでもあります。

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