日経SDGsフォーラム

自分もできる社会貢献、気軽に始めるSDGs 女性や医療支援、投資通じて実現

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 持続可能な開発目標(SDGs)は2015年に国連が打ち出したが、日本ではなかなか浸透しなかった。企業も個人も身近なものと意識できず、何から始めていいのかわからなかった。それが投資や貯蓄といった一見、SDGsと関係なさそうなことでも貢献できるという野村アセットマネジメントの問いかけは注目に値する。

 投資という言葉から浮かぶイメージは、社会貢献とはほど遠いかもしれない。野村アセットマネジメントは、投資を通じたSDGsへの貢献を呼びかけている。その手段の1つが10月23日に運用を開始したばかりの投資信託「野村ACI先進医療インパクト投資」だ。

 この投信は先進医療に取り組む米国などの企業に絞って投資するもので、銘柄選択にSDGs的な視点を盛り込んでいる。運用の助言を仰ぐ米国のアメリカン・センチュリー・インベストメンツ(ACI)は、親会社が先進医療の基礎研究をするストワーズ医学研究所で、ACIが得る運用報酬の過半がこの研究所の基礎研究などの費用に充てられている。

 この投信を購入すれば、投資家は世界の医療に貢献する企業に資金提供することになり、支払う運用手数料がストワーズ医学研究所の研究開発費になる。投資が単なる資産形成だけでなく、SDGsにつながるというわけ。野村アセットの渡邊国夫社長は「若い世代に関心を持ってほしい商品」と語る。これまでは投資に縁のなかった若者も多いだろうが、自分の投資した資金が社会に役立つ、SDGsにつながると思えば、新たな動機付けとなり、始めるきっかけになるのではないかと、野村アセットは考えている。

 もう1つ野村アセットの運用する商品でおもしろいのが「日本株女性活躍ETF」。5月に登場した上場投信(ETF)で、女性社員や女性役員が活躍している企業を選んで投資対象としている。主な組み入れ銘柄はKDDI、アステラス製薬、三菱UFJフィナンシャル・グループ、リクルートホールディングス、東京海上ホールディングス、ダイキン工業などで、設定以来の運用成績は東証株価指数(TOPIX)を上回っている。

 証券投資の究極の目的は、企業を応援することだと言われている。応援する企業の業績が伸び、株価上昇や配当といった成長の果実を共有するだけでなく、医療支援や女性支援などに取り組む企業を応援することで、社会貢献もできる。野村ACI先進医療インパクト投資や日本株女性活躍ETFを少額でもいいので、毎月積み立て投資のような形で継続すれば、SDGsにも貢献できたという、ささやかな満足感があるかもしれない。(編集委員 鈴木亮)

     

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野村アセットマネジメント社長 渡邊国夫氏 「若い皆さん、お金の話をしましょう」

 私たちは今、「もっとお金の話をしよう」と呼びかけています。呼びかける対象としてイメージするのが、先輩からは頼りにされ、後輩からは慕われ、男性からも一目置かれる30代半ば、年収600万円程度の、いきいきと毎日を送る女性です。世の中の流れに影響を与え、その行動や発想が社会の注目を集める女性たちです。

 そんな輝く女性たちに、グルメや買い物談議と同じように、投資の話をしてほしい。その入口となる商品として、私たちは野村インデックスファンド「ファンズアイ」という25本のわかりやすい投信を用意しました。ファンズアイのサイトをご覧になってください。運用会社とは思えない、とてもおしゃれな作りになっています。

 女性や若者にも投資に参加してほしい。それが自分の明るい将来につながり、SDGsにもつながるからです。

 私たち運用会社は投資対象の企業を選ぶにあたって、稼ぐ力だけでなく、社会貢献も物差しの1つにしています。年金基金などの顧客からは、SDGs的な視点も加味して銘柄選択をするよう要請を受けています。SDGs活動は企業にとってコストがかかりますが、中長期的にみれば企業の成長につながります。世界の機関投資家が、こうした企業に資金を供給したいと考えるからです。

 日本の個人金融資産に占める投信の比率はまだ5%です。でも30年前は米国でも同じような比率でした。時間はかかりますが、投資は社会貢献につながります。「投資でSDGsに貢献」という考え方が、若者や女性にも浸透すれば、この国にも新しいお金の流れが生まれるのではないでしょうか。

キーワード:経営・企画、経営層、管理職、経営、営業、技術、製造、プレーヤー、経営、CSR、CSV、ESG、環境問題、SDGs

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