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知っておきたい仏スタートアップ「フレンチテック」の注目点

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 一見するとテクノロジーやスタートアップとは無縁のように思われるLVMHが積極的に取り組んでいることが、スタートアップとのオープンイノベーションがフランスの産業界に深く浸透していることを示している。

 ビバテクノロジーのオープニングではまた、マクロン仏大統領が挨拶した。英語とフランス語を交えて、マクロン大統領が特に重点を置いて発言していたのは、「アフリカテック」と「テック・フォー・グッド」という概念だった。最後のフロンティアと呼ばれる潜在的な成長市場であるアフリカと、社会課題解決という成長市場。大企業とスタートアップ企業が目指すべき方向を明確に指し示したうえで、スタートアップ支援を強調していた。

世界最大級のインキュベーション施設 大企業アクセラレーターが入居

 フレンチテック支援の両輪のもう1つが、前述のインキュベーション施設「ステーションF」だ。フレンチテックプロジェクトを追いかけるように、2017年、古い駅舎を改装する形でオープンした。敷地が巨大なため、工事は今年に入っても続いたほどだ。先だって、欧州最大級のインキュベーション施設「パリ&コー」がオープンするなど、パリはここ数年、インキュベーション施設やアクセラレーターの開設ブームでもある。

 実は、ステーションFでも、大企業が重要な役割を果たしている。ステーションFにはまず、大企業のアクセラレーターやベンチャーキャピタルが入居した上で、それぞれがスタートアップ企業を迎え入れる仕組みが主流だ。ビバテクノロジーと同様のオープンイノベーションの考え方に基づいている。

 「マリアージュ」――。特にフランス料理などで、料理とワインの相性がよい場合に用いられる言葉だ。スタートアップと大企業の関係も同様で、オープンイノベーションという、大企業とスタートアップ企業の二人三脚がフレンチテックの強さの要因の1つなのかも知れない。

(上田敬)

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キーワード:経営・企画、経営層、管理職、経営、技術、プレーヤー、イノベーション、AI、ICT

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