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知っておきたい仏スタートアップ「フレンチテック」の注目点

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 フランスのスタートアップ企業が存在感を増している。世界各地のイノベーション系イベントを、「フレンチテック」などの旗を掲げて席巻し続けている。日本のイベントにも多数のスタートアップが参加し、有力なフレンチテック企業が本格的なビジネス展開を始めている。背景には産官が歩調を合わせて、スタートアップを支援する取り組みがある。

お知らせ
日本経済新聞社は2018年11月19日、「在日フランス商工会議所創立100周年記念日仏ビジネスサミット~日仏の未来への投資」を共催します。詳細・申し込みはこちらから。

マクロン大統領ご愛用スピーカー、日本で本格販売

 9月下旬から、伊勢丹新宿店で、ひときわ目立つ風変わりな形のスピーカーの販売が始まった。透き通るような高音と腹に響く重低音。仏Devialet(デビアレ)が開発したワイヤレススピーカー「PHANTOM(ファントム)」だ。実は同社は2007年に創業したスタートアップ企業だ。アナログ時代からの老舗メーカーがひしめくスピーカー業界にあって最近、ぐんぐん存在感を高めている。そしてまた、フランスが官民を挙げて応援している「フレンチテック」を代表する存在でもある。音楽というエンターテインメント性とラグジュアリーさを備えたデザイン性というフランスらしさで、世界で売り上げを伸ばしている。

 伊勢丹新宿店ショップのオープンに先だって、東京・南麻布の駐日フランス大使官邸で開催されたお披露目会で、ローラン・ピック大使は、「フランスはスタートアップ『フレンチテック』の海外進出を全面的に支援する」と宣言していた。

 マクロン大統領も初期からのユーザーとして知られ、執務室などにデビアレを備えているという。株主には、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)の最高経営責任者(CEO)、ベルナール・アルノー氏や、ソフトバンクグループの孫正義氏と同じように通信業界で成功した著名起業家で、パリに世界最大級のインキュベーション施設「ステーションF」を私財を投じて開設したグザビエ・ニール氏らが名を連ねる。

“働き方改革支援”の社内コミュニケーションツール

 デザインに優れたハードはフレンチテックのお家芸の1つだが、ソフトウエアも負けてはいない。デビアレの発表会の翌週には、社内コミュニケーション支援システム「Sparkup(スパークアップ)」を提供するスタートアップ企業のマジェンシーが説明会を開催した。会場に選んだのは都心部のスタートアップ向けの人気コワーキングスペースだった。イノベーティブかつおしゃれな場所で、潜在顧客の大企業にサービスの優位性を訴求する作戦だ。

 スパークアップは、企業内での社員の日常的なコミュニケーションをトータルに支援するソリューション。資料などの共有のほか、投票やアンケートなどさまざまな機能を盛り込んでいて、意思疎通が円滑になる。来日したマジェンシーの最高経営責任者(CEO)のヴァンサン・ブルーノ氏は「働き方改革にも貢献できるソフトウエアだ」と強調していた。

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