官民連携と地域連携で実現する地方創生

【基調講演】地域の資源と外とのつながりで創る地方創生 北海道・上川町の挑戦

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上川町長 佐藤 芳治 氏 「人脈広がり変化生まれる」

 大雪山国立公園の玄関口、北海道上川町は層雲峡温泉を擁する観光や林業で一時栄えたが、その衰えとともに人口、観光客は大きく落ち込んだ。そこから町を変える礎となる新しいプロジェクトを進めている。ポイントに置いたのは(1)むやみに人口増という夢物語を追わず(2)産官民の垣根を取り払い(3)若者の挑戦を応援し高齢者に活躍の場を用意することだ。

 第一歩が5年前、大雪山山麓に開業した「大雪森のガーデン」と三國清三シェフによるオーベルジュ。これを機に町に変化が生まれ始めた。若者移住者が増え、ガラスメーカーとの連携で新しい産業が興り、住民の間にまちづくりへの積極的議論や自発的行動が芽生え、事業者3社による地域連携が生まれた。外に人脈が広がり地域の資源と新しい風が結びついた。

上川大雪酒造 代表取締役社長 塚原 敏夫 氏 「町や出資者と三位一体で」

 北海道上川町には水、米、温泉、寒冷な気候、冬季雇用がそろい、日本酒の酒蔵を造ればまちおこしにつながる。最大のネックは酒造免許と資金だったが、今役員を務める東京在住の3氏の応援で乗り越えられた。彼らの人脈で極東産業や日立トリプルウィンの出資を受けられ、運転資金ではクラウドファンディングも実施した。酒造免許は新規取得が難しく、三重県の酒蔵の移転という前例のない方法で解決した。

 昨年からいよいよ日本酒造りが始まった。「6次産業化地方創生ビジネス」を掲げ、土地の米を使い、町や地元の商工、観光と連携する。出資者や米の生産者らと始めた食や農業に関する勉強会も、酒蔵開業効果の一つ。今後も町の資産やブランド、人材を横串でつなぎ、広く手を結んで様々な活動の輪を広げていく。

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