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就活ルール、2013年の「後ろ倒し狂騒曲」は最悪な結果を招いた 雇用ジャーナリスト 海老原 嗣生

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 ちなみに、ルール破りで早期内定を出した企業から、学生にもう就活を終えて他社を受けるな!という圧力が多々かけられた。これを「オワハラ(終われ!ハラスメント)」などと呼ばれたのも記憶に残るところだ。

違反企業が抜け駆けしたため、就活は長期化

 一方、面接の8月への後ろ倒しは、学業へどのような影響があったか?

 こちらは、前出の文科省調査では大学側意見は理系も文系も「変わらない」が最大多数になっており、学生側は「4年時の学業には問題が出た」が「3年時の学業には好影響あった、ということで、功罪相半ばする結果となっている。

 ただし、同時期に内閣府が行った学生向け調査では、57.7%が「負担が増えた」と答え、悪い影響としては、「就活期間の長期化(57%)」「卒論作成の時間の減少(46.8%)」「4年次授業が疎かになった(35.9%)」と続く。一方、良い影響は「特にない(45.4%)」が一番、続いて「3年次の学習時間確保(19.7%)」「進路をじっくりと考えられた(19.3%)」であり、総じて好影響項目の数値は低い。

 ここまでをトータルで考えると

・新ルールは、守った企業と守らない企業に2分化された。
・結果、大学生はルール変更前と同様に就活をスタートさせ、それが8月に本番を迎えるという長期化につながった。
・学業に関しては、3年次に阻害が減ったが、4年次に阻害が増えたため、±0といえそう。

というのが振り返りの結果と言えそうだ。

 文科省・内閣府の報告とほぼ同時期に日本経済新聞社が、154大学の学長に行ったアンケート調査が、この状況を総括しているのではないか。

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