誤解だらけの健康管理術

何歳まで働けますか? 75歳定年時代を生き抜くために 健康企業代表・医師 亀田 高志

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 私が医学部を卒業する頃には某栄養ドリンクの「24時間戦えますか」というキャッチフレーズが流行っていました。母校では、国家試験を受ける先輩にこのドリンクをプレゼントする習慣があったと記憶しています。四半世紀以上経った今、年金の支給開始年齢や確定拠出年金の納付期間の延長が議論されており、旬な質問は「何歳まで働けますか?」ではないかと個人的に考えています。

75歳定年の時代がやって来る?

 仕事柄、企業や公共団体で管理職向けの研修や講演を行うことが多く、その度に「何歳まで働く予定ですか?」と参加者の方にお尋ねしていますが、「60歳」あるいは「65歳」という現行の制度に沿った回答をされる方がほとんどです。

 学生時代は世の定年は55歳でしたが、バブル崩壊後には、還暦と相まって、60歳で一区切りという時代が長く続きました。

 ところが少子高齢化、社会保障制度の維持という背景のもと、今やリタイアは65歳となり、日本経済新聞や行政機関の情報によると、ごく近い将来には70歳、あるいは70歳を超えて75歳前後まで働くことを求められるようになりそうです。

 60歳までの健康管理は専門家から見れば、職場の定期健康診断やストレスチェック制度を粛々と進めればよいので、それほど難しくありません。けれども、それが70歳まで、あるいは75歳までとなった瞬間に課題が一気に増えてくるのです。

加齢現象は個人差が大きい

 現在の高齢者は、過去より若い身体を持っていると良く言われます。

 巷では化粧品の宣伝やいわゆるバラエティ番組の中でも、見栄えの良い比較的高齢の女性を「美魔女」と持てはやしていますが、医学的にも高年齢でも若い肉体を持つ人がいると考えられています。

 やや古いデータですが、中高年層では若い肉体を持つ人とそうでない人の生理的な年齢の差が大きく、例えば、45歳では12年、55歳では14年もの違いがあり、同じ65歳でも57歳から73歳までの開きがあります。

 このように暦年齢ではなく、生理的な年齢に大きな違いがあることを知っておくことは、健康管理上、これからは特に重要です。

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