未来の働き方を大予測

「AIが仕事を奪う」はウソかもしれない 雇用ジャーナリスト 海老原 嗣生

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細切れで多彩なタスクとメカトロがネック

 たとえば、ケーキショップの店員、レジ担当者の職務内容を考えてみよう。彼女はレジ打ちの傍ら、以下のような仕事を並立させている。

・ケーキをショーウインドーから出す。
・ケーキを箱詰めする。
・バックヤードからケーキを補充する。
・ショーウインドーを磨く。
・値札を変える。

 大まかにみて、一人のスタッフが7~10個程度の細かなタスクを担当している。たとえば、AIで完璧にレジ処理を行い、お金の受け取りから釣り銭の受け渡しまでこなすメカトロを作ることは現在の技術レベルでもたやすいだろう。

 それを導入すれば、レジ待ちは減り、計算ミスや、売上金の紛失・盗難などもなくなる。だが、それにはけっこうなお金がかかる。だから投資コスト的な問題が第一に生じる。

 それ以上に大きいのは、7~10個のタスクはそれぞれが独立した物理的作業を伴うことだ。そのため、機械代替するには、タスクに応じて7~10のメカトロを組む必要がある。そのコストは膨大なものになる。のみならず、それは見栄え的にもなりたたないだろう。購入客の目線となって考えてほしい。店に入ると、多数のメカトロがガチャガチャうごめいている。そんなケーキ屋さんに行く気がするだろうか。

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