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「転職のお試し」にも 副業は働く人・企業ともメリット ニット広報/オンラインファシリテーター 小澤 美佳

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 会社員の副業、兼業は原則禁止にしている企業が多い中、ここ数年、それらを認める動きが広まり始めている。働き方改革により、残業の減少、テレワークを推進する動きが広がり、自由に使える時間が増えたことが背景にある。企業も、社員のモチベーションを上げるためや、従業員の収入を補填するために、副業・兼業を認めるといった動きが広まってきている。

 『日本の人事部 人事白書2021』の調査対象となった3091社中、27.3パーセントの企業は、「副業制度を設けて認めている」と回答。「制度は設けていないが制限もしていない」「今後制度を設けて認める予定」の回答も合わせると、約半数が副業・兼業を認める動きになりつつあることがわかった。反対に人事担当からすると、副業・兼業をすることで、社員が退職してしまうのではないかという懸念があるため「認めていない」と回答した企業は48.4パーセントになっている。

 企業側と個人側でまだ調整が必要な段階ではあるが、長い目で見ると副業・兼業は視野に入れたほうが良い働き方だと私は考えている。企業寿命は30年といわれていたが、「短命化」が続き今や25年以下という説もある。大企業でも経営破綻するかもしれない時代であるため、自分の人生設計に対する責任が以前に比べて大きくなってきている。将来路頭に迷うことがないよう、今から新しい活動を始めていくことが必要だ。

 私が勤務するニットには、正社員と兼業したり、農業を行いながら働いていたり、パラレルワークで得たスキルを生かして活躍しているメンバーが多くいる。今回はニットの事例を踏まえ、自分の理想とする働き方・生き方を実現するため、働いている一人ひとりが満足する働き方ができる環境をどう作っていくか考えたい。

 個人・企業に必要なこと

 副業・兼業をすることで、社外で身に付けたスキルを自社で生かすこともでき、社外だからこそ生まれるアイデアもある。副業・兼業をする上で、個人・企業で必要なことは下記であると考える。

▼個人
・企業の中でのパフォーマンスを出すことも大事だが、一人ひとりが雇用の形にとどまるのではなく、個人で稼げるスキルを身に付けていくこと。
・自分で自身のキャリアを構築していくこと。
▼企業
・企業は長期的な経営戦略を立てるのが難しくなり、労働力も減少。優秀な人材を囲いこみ続けることが困難になってきている。そのため、正社員で雇うのでなく、フリーランスによるプロジェクト単位での関わりなどで、流動的に人材を確保していくこと。
・個人が自らのキャリアを選択できるよう、スキルを生かした仕事ができる場を提供していくこと。

 

 

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