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チームを引き上げる 元リク流ポジティブマネジメント ニット広報/オンラインファシリテーター 小澤 美佳

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 マネージャーになると「完璧な人でないといけない」という意識が湧きがちだ。しかし、私にもメンバーにも苦手なことは誰にだってある。1人ではできないことが、チームだとできるようになる。マネージャーの役割はメンバーのポテンシャルを引き出し、チームとして相乗効果を出せるように率いて、後押しすることなのではと思う。まだまだ模索中ではあるが、今まで実績を作ってきたマネジメント方法について今回はお伝えしたい。

 多様なメンバーと一緒に駆け抜けたマネジメント時代

 私は2008年に新卒でリクルートに入社した。今も生きる私なりのマネジメント方法はこのリクルート時代からつくってきた。

 入社して8年目の時に、リクナビNEXTの中小企業を担当する新規拡大の部署へ異動し、初めてのマネジメント職へ。

 中途入社や異動などで人員の変動はあったが、その部署は約30~50人ほどのメンバーで構成されていた。約3万社にものぼる企業のマーケティングをしながら、中途入社や新卒の採用、新人の教育、リーダー教育など幅広いマネジメント業務に携わっていた。

 入社して9年目の時に、リクナビの副編集長となり、さらにマネージャーとして、15人ほどのメンバーをマネジメントした。このチームは社員と契約社員が混合する部署だったが、雇用形態に関係なく数字を追う文化を作り上げた。同時期には大学へ赴いて、就職やキャリアに関する授業や講義を多数実施し、社会人への第一歩を踏み出そうとしている大学生に就職環境の現状や、就活へのモチベーションを向上するための秘訣などを伝えて回った。

 リーダーとしての数字の追い方

 リーダーは現場のことを肌感覚でわかり、メンバーのことも一番近くで見ている管理職だ。ただ現場の仕事をするだけでなく、マネージャーからの目標を分解し、メンバーに落とし込み、チームを一番近くで引き上げるのだ。

 ◆目標の合意形成をはかる

 リーダーは、自分のチームメンバーの目標の総和である。それぞれの目標を、メンバー一人ひとりと握り、「チームとして、ここまで行きたい!」というチーム目標を掲げることがまずは大事だ。メンバーに「そうか。リーダーは、そこまで行きたいと思っているんだ」と意識を持ってもらうことで、たとえ自分の目標は達成していたとしても「チームのために!」と数字を積んでくれるメンバーも出てくる。リーダーとして、チームの共通認識をつくり、目標を掲げ、そして、言い続ける、ということが大事だ。

 ◆メンバーのモチベーションアップのスイッチを知る

 メンバーも一人ひとりに個性があり、それぞれのモチベーションアップのスイッチは違う。褒められて伸びるタイプ、叱られて奮起するタイプ、MVPに燃えるタイプ、頼られて力を発揮するタイプなどその傾向はさまざまだ。メンバーとコミュニケーションを小まめにとり、特徴を捉え、スイッチを意識しながら押し続けるようにしていた。

 チーム全体に対しては「あと〇〇円で目標達成だ!」と前日の商談の成果や今後の商談の作戦などについて会話をし、「よーし!今日も一日、頑張ろう!」と声をかけながら士気を高めていた。

 ◆アポイントメント後は1時間以内にフィードバックをする

 メンバーがまだ新人の場合は、基本的にアポイントメントに同行をしていた。そして、まずは自らが顧客とやりとりをして背中を見せる。その後は、メンバーが商談をして、それに対してフィードバックをするというやり方だ。

 ただ、新人の人数が多い場合は限界があるので、アポイントメントが終わった後は1時間以内に、どのような商談内容だったかをチャットで報告してもらい、それに対して「もう一回戻って、〇〇の資料、渡しておいで!」とか「頑張ったね!次は、すぐに〇〇をやろう!」などと、すぐに返信をしていた。

 お客様の温度感は、商談時がピークである。だからこそ、鉄は熱いうちに打て。このやりとりを繰り返していくと、メンバーもだんだんとコツをつかんできて、自分でできるようになってくる。できることが増えるとさらにモチベーションが上がるのだ。

 ◆年上のメンバーでも遠慮しない

 メンバーの中には年上の社員もいた。社歴で言えば、私よりかなりベテランの人も。そのため、年齢の壁を越えるためにコミュニケーションのとり方を工夫した。例えば、リクルートではお互いをニックネームで呼び合う文化があったので、積極的に相手の名前を呼んで距離を縮めるよう心がけた。「〇〇社の様子はどんな感じでしたか」「こういう場合はどのように対応をしていましたか」など今までの経験などからアドバイスをもらったり、逆に相手が間違っていれば指摘したりしていた。年上だからといって遠慮せず、自分からコミュニケーションをとっていくのがポイントだ。

 

 

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