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中堅ベンチャー、ESG資金呼び込む決め手は「PE」 保田隆明・慶応大教授に聞く(上)

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 「米国では大学の投資基金などにPEが大きく関わっています。代表的なのはイエール大の投資基金(約3.43兆円)です。当初は国内外の株式や債券に投資していたのが、現在はPEに3割以上を割り振っています。しかも同大の21年度の年間リターンは40%を超える『投資のプロ』。投資運用益を元手に充実した教育・研究環境を整備し、世界から優秀な学生、学者をひき付けています。同じスタンスで同程度の規模の投資資金を米スタンフォード大なども運用しています。日本の大学ファンドも政府主導で創設されましたが、規模ははるかに劣ります」

 「グリーンウオッシング」はESG資金を遠ざける

 ――ESG資金を得たい未上場企業が注意すべきポイントは何でしょうか。

 「見せかけだけESGを展開する通称『グリーンウオッシング』は最も批判・忌避の対象になります。上場企業では一生懸命お化粧をしてESG的にみせることで株価を維持するインセンティブが働きます。しかし、未上場企業には株価対策としてのグリーンウオッシングは不要です。PEファンドはデューデリジェンス(資産査定)を通じて、真の意味でESGを実現するかどうかを見極めて投資します。企業側が丁寧な対話を心がけなければならないことは、言うまでもありません」

 (聞き手は松本治人)

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