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70歳まで働くために 5つのチェックポイント 70歳定年時代の健康管理(下) 健康企業代表・亀田高志

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 前回は50歳を過ぎると転んで骨折する等のけがを負ったり、高齢になるにつれて、がんなどの病気にかかる確率が上昇していくことを説明しました。では、どのようにこれを防ぎ、対処するのかを考えるために、次の5つの質問に答えてみてください。

① 通勤前や外出の際に立ったまま、靴下を履くことができるか?
② 睡眠、食事、運動、栄養のバランスに留意した健康的な生活習慣を送っているか?
③ 職場の定期健康診断以外にがん等の検診を受けているか?
④ 健診と検診の結果に適切に対処しているか?
⑤ けがや病気で働くことができないシナリオを想定しているか?

 立ったまま、靴下を履くことができるか?~転倒を防ぐ日常的な工夫

 自信がない場合や片足立ちでバランスを崩すようなら、決して無理をしないでください。これを試したがためにけがしては元も子もありません。

 おそらく日常的に立ったまま靴下を履いている人には何でもないことなのでしょうが、座ったまま履くのが習慣であれば、転倒するリスクが隠れている可能性があります。

 転倒には万人にとって避けがたい、加齢による下肢の筋力、敏しょう性、柔軟性、平衡感覚等の機能低下が関係しています。しかし、毎年実施される定期健康診断でこれらをカバーする検査はほとんど行われていないと思います。

 運動不足の自覚があるならば、特に下肢の筋力から鍛えることをお勧めします。運動習慣が乏しい方は交通事故に気を付けながら、ウオーキングやゆっくりしたペースでジョギングを行うのがよいと思います。ウオーキングでもジョギングでも、“かかとから足を付け、つま先で地面を蹴る感じ”を大切にしてみてください。テレワーク中や天候が悪かったり、外出が難しかったりする場合には、室内でスクワットを行うこともできます。

 転倒防止のために柔軟性を高めるにはストレッチや柔軟体操をウオーキングの前後や入浴の前後に行うこともできます。平衡感覚を維持するには転ばないように机や壁に手を当てながら、眼を開いたままで片足立ちを行います。衰えを実感している方は交互に左右の足で30秒くらい立つことから始めましょう。

 12月に入り、寒くなってくるので、通勤前には短時間、ストレッチやいわば古典的ですがラジオ体操でもして、ウオーミングアップしておくのが良いと思います。最近は革靴ではなくウオーキング用でビジネス向きの靴もあります。その際には靴底がすべりにくい靴を選びましょう。

 通勤途中の歩きスマホが(スマートフォン)厳禁であることは言うまでもありません。夕方以降の雨の日等は転倒しやすい可能性がありますし、加齢によって暗いところが見えにくくなりますから、特にたそがれ時の道路や階段の状態に気を配りましょう。エスカレーターを上ることは止めて、階段の上り下りでも手すりを持つようにします。もちろん、新型コロナの接触感染の防止のために手指の消毒や手洗いは欠かさないことが大切です。

 寒いからといってポケットに手を入れたまま歩くのは危険です。職場でも通勤中でも両手が空いていることもバランスを崩した場合の対処には有効です。通勤ではショルダーバッグを斜めがけにしたり、リュック型のカバンを利用したりすることもできます。

 

 

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