BizGateリポート/人材

離職抑える「エンゲージメント」 高める3つの方法 エンゲージメントの高い職場の作り方(上)ビジネスリサーチラボ代表 伊達洋駆

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 「エンゲージメント」という言葉があります。人や組織をめぐる領域において、エンゲージメントは一時の流行を超え、重要な概念として定着しつつあります。

 本稿ではエンゲージメントとは何かとどうすればエンゲージメントが高まるかの2点について解説します。

 2種類のエンゲージメント

 エンゲージメントとは何でしょうか。エンゲージメントは様々な意味合いで用いられています。人・組織の数だけ定義があると言っても過言ではありません。

 数々の定義を見ると、エンゲージメントは、主に2つの意味合いで用いられていることに気づきます。1つは活力を持って仕事に取り組んでいること。もう1つは会社に対して愛着を持っていることです。

 前者は専門的には「ワークエンゲージメント」と呼ばれます。働く人と仕事の関係が良好であることを指します。他方で、後者は「組織コミットメント」と呼ばれ、働く人と会社の関係が良好であることです。

 ワークエンゲージメントと組織コミットメントは名称が異なります。そのことから分かる通り全くの別物です。両者をごちゃ混ぜにして理解するのは危険です。区別しなければなりません。

 本稿ではエンゲージメントの中でも、ワークエンゲージメントに注目します。以降、ワークエンゲージメントの解説を行います。

 ワークエンゲージメントとは

 ワークエンゲージメントの定義を見てみましょう。ワークエンゲージメントは、学術的には「仕事全般に関する、ポジティブで充足した感情的・認知的状態」を意味します 。しかし、これでは抽象的かもしれません。何を表しているのか分かりにくいでしょう。

 そこで次の3つの文章を読んでください。皆さんにはそれぞれの文章がどの程度、当てはまりますか。

 ・仕事に熱心に取り組んでいる

 ・自分の仕事に誇りを持っている

 ・自分の仕事に没頭している

 ワークエンゲージメントが高い人は、これらの文章が当てはまると回答します。要するに、ワークエンゲージメントとは、仕事に熱意を持って取り組んでいる状態なのです。

 パフォーマンス向上の効果も

 ワークエンゲージメントが、ここまで関心を集めるのはなぜでしょうか。それは、ワークエンゲージメントが効果を持っているからです。

 例えば、ワークエンゲージメントには離職抑制の効果があります。実際に学術研究によれば、ワークエンゲージメントが高いほど、離職する意思が低いことが明らかになっています。活力を感じながら働ける環境に残り続けたい。そう思うのは、自然なことです。

 加えて、ワークエンゲージメントにはパフォーマンス向上の効果もあります。ワークエンゲージメントが高いほど、パフォーマンスが高いことが検証されています。生き生きと働く方が、そうではないより成果につながりやすいのです。

 

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。