BizGateリポート/経営

あなたの職場トイレは安全ですか? 増加するリスク 職場トイレのリスク管理  健康企業代表・医師 亀田高志

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 日経BizGate読者の皆さんは、職場のトイレに関する法的な定めである「事務所衛生基準規則」(以下「事務所則」)と「労働安全衛生規則」(以下「安衛則」)が2021年12月に改正・施行されたことをご存じですか。

  そもそも職場のトイレに関する法律やルールがあることを知らない人が大半でしょう。現代は21世紀に入ってから20年以上経過した令和の時代ですから、職場だけでなくきれいな公衆トイレも増えています。しかし、高度成長期だった1972年から職場のトイレには以下のルールがありました。

(1)男性用と女性用に区別すること。
(2)男性用大便所は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上
(3)男性用小便所は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上
(4)女性用便所は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上

 これらのルールを見て「うちのオフィスの社員数は何人だっけ」「フロアにある男性トイレはいくつかな」などと数え出す人がいるかもしれません。意識されていないということは、あまり問題なくトイレを使用できている証拠でしょう。

 今回の事務所則と安衛則の改正の背景には、次のような課題があったと考えられます。

・バリアフリートイレを含む独立個室型のトイレが便房の算定に含まれていなかった
・マンション等の事務所では男女別のトイレの設置基準が現実的ではない面があった
・一部のトイレは半個室にすぎず、プライバシーが保たれないと感じる人もいる
・他の企業等も入居するビル等では共用トイレを利用する場合の人数も考慮すべき
・社員が安心、安全に利用できるトイレを設置する原則の徹底

 従来の女性用便所や男性用大便所のように四方を囲まれたトイレは、法律上は「便房」と呼称します。「独立個室型のトイレ」とは、男女の区別がなく、プライバシーが確保されている便所で、四方や天井を壁等で囲まれ、内側から施錠でき、車椅子でも利用できるタイプを含みます。

 

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。