鴻海、シャープに20%出資交渉 9.9%合意見直し

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 シャープと台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が進めている資本提携の条件交渉で、鴻海がシャープ本体への出資比率を当初の9.9%から20%程度に引き上げるよう求めていることが17日、分かった。シャープは出資比率引き上げに難色を示してきたが、取引銀行は金融支援の条件として資本提携の成立を求めている。シャープはこうした状況を踏まえ、受け入れるかどうかを判断する。

 シャープと鴻海は今年3月27日に資本・業務提携で基本合意した。鴻海は2013年3月までに、シャープ株を1株当たり550円で取得し約9.9%を保有する筆頭株主になる計画だった。出資額は670億円を予定していた。

 鴻海はシャープに対して出資比率の引き上げとともに、当初契約にあったシャープ株の取得価格を550円から引き下げることなどを求めている。シャープの直近の株価が取得予定価格を大幅に下回っているためで、時価に近い200円前後に引き下げることを要求しているようだ。出資比率拡大に合わせ、鴻海側が役員派遣を求める可能性もある。

 出資比率が10%以上になると、会社の解散を裁判所に請求できる権利が生じる。経営への影響力が強まるため、シャープは鴻海の出資比率が9.9%を上回ることに抵抗してきた。

 ただ、金融機関は追加支援の条件として、シャープが鴻海との資本提携を早期に成立させ、財務体質改善と業績回復への道筋を明確に示すことを求めているもよう。取引銀行の中には、鴻海の出資比率を20%程度に高めて一定の資本力を維持すべきだとの声もある。

 シャープは主力の液晶パネルやテレビ事業の業績回復が遅れ、12年3月期に続き今期も大幅な最終赤字を計上する見通し。株価低迷も続いている。8月上旬にはシャープの奥田隆司社長が「出資条件に変更はない」と明言したのに対し、鴻海が「条件見直しで両社が合意した」と発表。両社の主張の食い違いが表面化していた。

 鴻海は3月の合意に基づき、液晶パネルを生産するシャープ堺工場(堺市)の運営会社へ660億円を7月までに出資した。現在は株式の37.6%を保有している。

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