実践・営業デジタルシフト

デジタルシフトで企業改革を加速するJTB グローバルインサイト合同会社代表 水嶋玲以仁

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JTBが目指す「デジタルマーケティング」の未来

 最後に矢野氏に、JTB の現在地と課題、その課題を乗り超えた先にあるJTBならではの法人営業のあるべき姿について伺った。

 「これまでのリアル営業の強みを活かしながら、デジタルマーケティングとインサイドセールスを駆使して、お客様の実感価値をより高めることが、私たちJTB の目指すべき姿です。お客様の購買プロセスに変化が生じ、従来型の営業からは見えないプロセスが増加している今、デジタルマーケティングといった仕組みを活用しなければ、お客様に価値を届ける機会が減少してしまうでしょう。

 そして、『営業スタイルの変革』を推進する中、デジタルマーケティングを駆使することにより、お客様のニーズや購買タイミングをデジタル上で把握し、営業担当者を介さず弊社のソリューションや取り組みを直接お届けすることが可能になってきました。

 しかし、まだまだ十分ではありません。デジタルマーケティングを通して興味、関心の深まったお客様から直接お問い合わせをいただき、インサイドセールスが営業担当者へ引き継ぎをする。または、インサイドセールスから直接お客様にアプローチすることで、お客様の潜在需要を顕在化し、営業担当者へ引き継ぎをする。そして、営業担当者がお客様とコミュニケーションすることで商談化に発展させていく。こういった機会を今以上に増やしていく必要があります。

 弊社は全国に90近い営業個所を有し、その営業担当者を通じて、お客様の課題に寄り添ったソリューションを提供しています。また、私たちは、産・官・学すべての領域において、様々なお客様との接点を持っているユニークな存在でもあります。

 そうした強みのハブとなるのは、一人ひとりの社員であり、『人財力』こそが、これまでも、そしてこれからも弊社の最大の強みです。

 だからこそ、一人ひとりが自分の仕事に責任を持つと同時に、“OneJTB” という矜持を胸に、リアルとデジタルを掛け合わせながら、お客様の課題解決を実現する。そのような営業スタイルにより、お客様の実感価値を高めることを、これからも目指していきたいと考えています」

※1 JTBにおけるミーティング・イベント(M&E)とは企業主体で実施する社内会議/社員総会/株主総会/周年事業/研修/表彰/報奨式典などのビジネスイベントや大型スポーツ/エンターテイメントイベントなどが挙げられる。JTBは年間約1万3000件の取扱実績有り(2019年)。

※2 JTBでは社の最も大切な資産である人材を「人財」と表現しています。

水嶋玲以仁 著『実践・営業デジタルシフト』(日本経済新聞出版、2021年)、「Part3ケースで見る営業デジタルシフト」から抜粋。転載にあたり一部編集しました。
水嶋玲以仁(みずしま・れいに)グローバルインサイト合同会社代表。 東京都出身。北海道大学経済学部卒。日本メーカーから外資系保険会社に転職し財務部長まで務めた後、デルコンピュータに転職しコンシューマー部門のジェネラル・マネージャーとなる。以降、マイクロソフト、グーグルなどでインサイドセールスの実務全般について、20年に及ぶ経験を持つ。著書に『リモート営業入門』(日経文庫)『インサイドセールス 究極の営業術』(ダイヤモンド社)がある。

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