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2025年にEV急拡大 中国テック企業が導く自動車革命 みずほ銀・湯進主任研究員に聞く

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業界構造、ファーウェイが左右

 BATHのなかでは、湯氏はファーウェイの技術力を評価する。「EV自体は生産していないが、強みの通信技術やデバイス・設備の製造技術を生かし、次世代自動車分野でメガサプライヤーを目指している。自動車のハードからソフトまで技術ノウハウを持っているのが魅力的だ。自動運転では、ファーウェイがどこまで化けるかによって業界構造も変わってくる」と湯氏は予測する。

 テック企業の参入は「自動車産業の『垂直統合』型から『水平分業』型への変化を促す」と湯氏は捉える。水平分業とは中核部品の開発のみ自社で手掛け、製造は他社に委託するモデルのことだ。半導体やパソコンがこれに当てはまる。自動車の「水平分業」では、台湾・鴻海精密工業が代表例だ。鴻海は20年10月にEV用の車台を開発し、受託生産を表明。米中の新興メーカーと相次ぎ提携した。鴻海以外にも多くのEMS企業は存在する。車への参入障壁が下がり、EVを生産する大手EMS(受託製造サービス)企業が部品調達から生産までのコストダウンを目指し、競争力を高めようとしている。

 2035年は、どのように変化しているだろうか。世界的には脱炭素社会が鮮明となっており、日本では新車販売のすべてが電動車に切り替わるとされる頃だ。湯氏はこう見通す。「CASEをめぐるイノベーションで、自動車業界では合従連衡が進み、スマートカーの専業メーカーや、モビリティサービスのプラットフォーマーの存在感が高まる。中国メーカーがMaaS(次世代移動サービス)企業に車両を供給したり、中国製のスマートカーがIT・家電と同じように海外市場に浸透したりする時代が来るかもしれない」。

(青木茂晴)

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