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ライブ通販・離島免税店人気 変わる中国消費市場 中国市場戦略研究所(CM-RC.com)代表 徐向東

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 中国の消費が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準にまで回復しています。足元の消費動向と日本(日系)企業の対応策を中国市場戦略研究所の徐向東代表に、Q&A方式で寄稿していただきました。

Q:新型コロナ禍は中国の消費市場にどう影響していますか?

 中国の消費市場が新型コロナ禍以前の水準を超える回復をみせています。政府が市民の行動を厳しく規制したことが功を奏し感染拡大をある程度防げたことが要因です。消費動向は大きく変わったわけではありませんが、海外旅行に行けないなど新型コロナ禍は消費生活に影響を与えています。その1つは、家庭における殺菌消毒商品の使用習慣の定着です。主婦は外出時にもアルコールや消毒液を含んだウエットティッシュを持ち歩きするようになり、出勤する夫や、学校に出向く子供にも、朝、家を出る前に殺菌消毒のできるウエットティッシュを持たせています。

 自動車市場が急拡大しています。満員電車で通勤すると、ウイルスへの感染リスクが高まると考えてマイカー購入に踏みきる若者が増えています。すでにマイカーで通勤をしていた中間層は、より乗り心地の良い高級車に買い替えています。

 2020年に中国の自動車販売台数は2530万台を超えました(※1)。トヨタ自動車は前年比10.9%増の179万7500台を販売し、中国で過去最高の販売を記録しました(※2)。中間層による高級車の買い替え需要のおかげです。現地のメディアによると、米テスラの20年の中国での売上高は66.62億ドル(約7300億円)に達し、前年比124%伸びました。特に最新のモデル3の中国現地生産車は、14万台近く販売されました(※3)。一方、上汽通用五菱汽車(SGMW)が20年7月に発売した超低価格EV車「宏光ミニ」(日本円で40万~60万円程度)は、わずか半年で13万台近く販売されました(※4)。購入しているのはほとんど内陸の若年層です。

Q:市場が二極化しているのですね。 

 このような二極化現象は、車の購入だけでなく、女性が購入する化粧品の中でも同じようにみられます。20年11月11日に行われた大型電子商取引(EC)セール「ダブルイレブン」でのECサイト「天猫(Tモール)」での売り上げランキングをみると、トップ3はエスティローダー、ロレアル、ランコムと客単価1万円以上のプレミアム化粧品でしたが、トップ100までみると中国ブランドの化粧品が半分ほど占めるようになっています。

 ローカルブランド「完美日記(パーフェクト・ダイアリー)」は平均価格100元(約1700円)以下ですが、約6億元(約100億円)の売り上げを実現しました。プレミアム化粧品が欧米系、マス化粧品がローカル系というように完全に市場が二極化しています。

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