BizGateリポート/経営

緊急事態宣言の延長で「景気二番底」の恐れも 神田慶司・大和総研シニアエコノミストに聞く

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

2桁マイナス成長率ならば「二番底」が現実に

 プラス面ではスーパーマーケットやホームセンターで昨春のような「巣ごもり特需」は発生していないものの、売上高は前月から緩やかに増加した。家電大型専門店の売上高や新車販売台数はおおむね前月並みの状況だ。1月の財消費はおおむね横ばいで、サービス消費は前月比約1割減少にとどまったと神田氏は結論づけている。

 オンライン消費は、罹患(りかん)すると重症化するリスクが高い高齢者世帯などを含め、外出せずに食料や日用品などを購入しようとする需要が伸びると神田氏はみている。また「1~3月期は外需や設備投資などが比較的底堅く推移するだろう」と分析する。

 4~6月期は、緊急事態宣言によるペントアップ(繰り越し)需要の景気押し上げ効果は限定的になりそうだ。それでも実質GDP成長率は「経済活動の再開で前期比年率8.1%と高めの成長は可能だ」と神田氏はみる。7~9月期はワクチン接種が広がるものの感染症対策が継続されるとみられることから、緩やかなプラス成長を見込んでいる。

 ただ新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、1~3月期に2桁のマイナス成長まで落ち込めば景気は二番底の状況だ。「結局感染拡大を防止して一日も早く緊急事態宣言の解除を実現することが最大の景気対策になる」と神田氏は強調する。一般の家計や企業の財務状況は宣言延長で一段と悪化するため、生活困窮者への支援や企業規模に応じたきめ細かいサポートなどが欠かせないとしている。

(松本治人)

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。