SDGs時代のパーパスブランディング

御社はなぜ存在するのか?いまパーパスが問われる理由 ブランドストラテジスト 大橋 久美子

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未来や平等に対して真剣なZ世代

 そして忘れてはいけないのは、90年代後半以降に生まれ現在、消費の主役に躍り出てきたZ世代の若者たちの価値観である。彼らは社会的意識が高く、自らアクションしている世代だ。デジタルネーティブである彼らは、外に向かって発信していく力もあるので、ますます企業・ブランド側としては無視できない存在となっている。

 グレタ・トゥンベリさんは言わずものがな、バリ島発ビニール袋の廃止を訴えて政府とも活動を行っている「Bye Bye Plastic Bags」リーダーのイサベル&メラティ・ワイゼン姉妹、日本でも海洋ゴミゼロを目指すNPO法人UMINARIの伊達敬信さんなど、影響力のある若者たちは数多いる。

 このZ世代が、上の世代よりも切迫感を持って地球環境の問題に取り組むのは理解できるが、彼らがもう一つ重視していることがある。Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)問題など人種やジェンダーの問題だ。

 この世代はデジタルネーティブ世代で、周囲とつながるということが基本デフォルトとなっていること、その中で自分の個性を表出することが求められていることから、「WE(みんな)」と「Be Myself(自分らしさ)」を重視する価値観を持っていると言われる。だから彼らは、様々な人々が共存できる多様性と包容力、自由さ・率直さを最も重視するという価値観を持っているのだ。

 今回は、時代や生活者意識やビジネスなどの必然が重なり合って、SDGs・パーパスが求められていったことを振り返ってきた。次回からは、こうした時代の中で、消費者(生活者)に届くブランディングとはどういうものなのかについて考えていきたい。

大橋 久美子(おおはし・くみこ)
Office Story Branding(ストーリーブランディング)代表。博報堂、J. Walter Thompson(JWT)、LIFULLを経て、ブランド戦略立案を行うブランドストラテジストとして独立。 JWT時代にはブランディングモデル“Brand Nurturing”を開発、多くの日本企業のブランド戦略構築に導入した。 現在は消費者インサイトと未来創造をつなき企業価値を上げるための新たなモデル開発や戦略立案活動を行っている。女性エンパワーへの活動により、2019年campaign Asia誌 Women leading change Vision leader部門のシルバーを獲得。

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