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緊急宣言拡大 外食6割減・娯楽3割減でマイナス成長へ 大和総研・神田慶司シニアエコノミストに聞く

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 新型コロナウイルス感染拡大に対し、政府は13日、新たに7府県を緊急事態宣言に追加する。関西の大阪、兵庫、京都の3府県と中部の愛知、岐阜2県、福岡、栃木両県だ。8日から宣言期間に入った首都圏とあわせて対象は11都府県になる。昨年夏から回復基調にあった景気の腰折れや雇用リスクへの懸念が急速に強まっており、18日召集の通常国会では国の支援策を再チェックする必要もありそうだ。1~3月期における実質国内総生産(GDP)のマイナス成長は避けられない。大和総研は「対象地域が拡大することで前期比年率マイナス約1.4%となる可能性もある」(神田慶司シニアエコノミスト)と分析する。

地域対象拡大で1カ月1兆3000億円の経済損失

 今回の宣言は、経済活動を幅広く止めるのではなく、感染リスクの高い場面に効果的な対策を徹底し、飲食を伴うものを中心に対策を講じる狙い。対象自治体の知事は午後8時以降の営業や外出の自粛を要請する。企業などにはテレワークへの協力を促し、出勤者の7割削減を目指す。小中高校や大学に一律の休校は求めない。16日からの大学入学共通テストは予定通りに実施する予定だ。

 大和総研の神田シニアエコノミストは「関西3府県に加えて愛知・岐阜両県など計11都府県に対象区域が広がれば、実質GDPへの影響は1カ月当たりマイナス1.3兆円程度に拡大する」と分析する。「GOTOキャンペーン」停止の影響をマイナス約4000億円とみて試算したという。

 全都道府県を対象にした昨年4月の場合、4~6月期実質GDP成長率は前期比29.2%減と記録的な落ち込みとなった。1カ月当たりのマイナス幅は3.1兆円、輸入食料品などの減少分も加えた個人消費の落ち込みは同マイナス4.3兆円(いずれも大和総研試算)と巨額だった。多くの自治体で一斉休校となり、感染症への警戒心は強く小売店・娯楽施設の人出もコロナ禍以前の3割程度まで減少した。このためサービスだけでなく耐久財・非耐久財などにも消費抑制が及んだという。東京都で1カ月当たり約6000億円、神奈川・埼玉・大阪・愛知各府県でそれぞれ約3000億円もの個人消費が蒸発した。

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