BizGateリポート/人材

「パワハラ」と部下が言わない叱り方 叱れない上司の心構え 戸田久実・日本アンガーマネジメント協会理事に聞く(下)

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

部下を叱るときの言葉・行為は無意識が多い

 ――悪い叱り方を直す方法はありますか。

 「私の研修で、参加者の方に部下を叱る言葉を書き出してもらうと、なんと言ったか覚えていないケースが少なくありません。日ごろあまり意識していないからです」

 「部下を叱るシーンのロールプレイングも実習すると効果があります。研修では第三者に指摘してもらって、相手を怖がらせたり萎縮させたりする無意識の行為に気づけるようになります。叱ることは『次からこうしてほしい』という意識・行動を変えてもらうための大切な指導です」

パワハラ当事者を避けるための「24時間アクトカーム

 ――パワハラの当事者にならないために日常のあり方も大事ですね。

 「イライラした雰囲気を醸し出さないことが重要です。アンガーマネジメントメントには『24時間アクトカーム』というテクニックがあります。1週間に1度でも穏やかな自分を演じる日を決めておくのです。冷静沈着な表情、言葉、口調を意識して演じていると穏やかに平常心で日常を過ごせるようになります。慣れないことなので、毎日の必要はありません」

 「笑顔を常に意識しておくのも、手っ取り早く効果的な方法です。気分が落ち着いたら表情も和やかになると思われがちですが、先に表情を変える方が、副交感神経が優位に働き、落ち着きを取り戻せるという医学的な知見もあります。職場で意識すれば、部下も相談に行きやすくなります。鏡を近くに置き、時々自分の表情を定期的に確認するのも良いでしょう」

(聞き手は松本治人)

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。