ブロックチェーン・サミットのキーパーソンに聞く

ブロックチェーンが開く未来 「すべての企業、すべての人に」 データベースと掛け合わせて挑むアーリーワークスの成長戦略

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上池 GLSは、ブロックチェーンの普及促進に貢献するものとしてだけでなく、企業が抱えるデータベースの課題克服にも貢献すべく、ブロックチェーンとデータベースのメリットを掛け合わせて開発したシステムです。

業務効率改善などのためのデジタルトランスフォーメーションのニーズや、Society5.0時代に対応するための、AIやIoTを活用した新しいビジネス等のニーズが増加するなかで、これまで以上に高性能なデータベースが求められ、既存のデータベースでは対応が難しくなっています。そうした課題を克服すべく、様々な種類のデータベースの利点とブロックチェーンの技術を掛け合わせることで、新時代のビジネスに対応できる高性能データベースを実現できたと自負しています。

■先端・既存技術の「接着剤」としてブロックチェーンの価値が最大限活用される社会へ

 ――企業としての、今後の展望を聞かせてください。

上池 革新的な事業のアイデアがあり、必要なセンサーやデバイスを開発する技術力はあるけれど、そうしたハードとネットワークをつなぐ、真ん中のピースが抜け落ちているという悩みを抱える企業は依然として多くあります。足りないピースを埋めるものとして、GLSを活用してもらえれば、新時代を切り開くような、新しいビジネスのパズルが次々に完成していく。その積み重ねによって、日本のIoTやAIのソリューションが、世界と肩を並べ、ゆくゆくは世界をけん引するほどのレベルに到達することに貢献できればと思います。

金融だけでなく、様々な領域でブロックチェーンの活用が普及すれば、インターネットと同じように、生活のあらゆる場面で、誰もが当たり前にブロックチェーン技術の恩恵を享受できる世界が実現できるでしょう。例えば、多くの企業ではいまだに事業や部門ごとに異なるデータ管理の仕組みを使っており、相互にデータのやり取りをするだけでも相当な労力がかかります。また、データを活用した分析や、データドリブンマーケティングを導入する際に管理が一元化できていない事は大きな障壁となっています。GLSを使う事で共通の大きなネットワーク配下であらゆるデータの管理、また活用ができるようになるので業務の効率化、またデータを軸とした経営スタイルの実現が可能となります。AIやIoTなどの普及に伴う新時代のビジネスに対応すべく、今後もGLSをコア技術とし、ブロックチェーンの普及を爆発的に促進させるブレイクスルーを起こす企業が生まれやすいようなインフラ構築を進めていきます。

小林 ブロックチェーンは、突き詰めて言えば管理システムであり、要素技術ですから、それ単体でソリューションを生むものではありません。ただし、AIなどの先端技術と、従来の技術やビジネスモデルなどをつなげ、社会に全く新しい価値を与えるような変化をもたらす可能性に満ちた技術です。その意味で、私はブロックチェーンを「接着剤」のようなものと考え、メディアや通信など、業種問わず、様々な企業との共同研究や開発を行い、ブロックチェーンの可能性を拡大する取り組みにも尽力しています。

今年1月には、日本電気通信システムとの協業で、信頼性と安定性・保守性を高めたアプリケーション開発が可能となるSmokeDB(Security Mighty Operation,Kindly and Easy blockchain DataBase)の研究およびプロトタイプ開発に着手。チケットの不正転売防止などに役立つシステムとしての実用化を目指し、実証実験を進めているところです。

また、同システムはNTTドコモの主催する5Gに関連した技術の展示会「DOCOMO Open House 2020」にてデモ版を展示させて頂き、現在多くの企業様よりお声がけ頂いているところです。

ITの世界は日進月歩ならぬ「秒進分歩」です。すぐ先の将来にやって来るスマートグラスなどのIoTデバイス、無線でのネットワーク環境を加速させる5Gなどの普及は、デジタル空間の中で本人認証から意思決定、決済行為までを完結させる必要があるため、ブロックチェーンの普及にも強力な追い風となると考えております。「今すぐ使えるブロックチェーンをすべての企業、すべての人に」という理念を元に、どこよりも「早く」、どこよりも「速い」ブロックチェーン技術を提供し、来る新世界を実現するため、今後も挑戦を続けます。

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