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在宅勤務で「コロナ太り」 危険はメタボだけでない 健康企業代表・医師 亀田高志

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 新型コロナの流行によって4月初めの政府による緊急事態宣言以降、働き方はテレワーク、そのうちの大半は在宅勤務に変わり、いわゆる巣ごもり生活が一般的となりました。

 通勤やレジャーの自粛あるいはフィットネスクラブ通いを中断するなどしたことで、身体負荷が激減した人が少なくないと思います。「コロナ太り」と呼称されるような体重が増えた人の中には食生活が偏り、飲酒が進んでしまったケースが多いと思います。

 5月下旬に同宣言が一旦、解除され、6月からは経済活動が再開し、出勤される方が増えたものの、7月下旬から「Go To トラベル キャンペーン」が始まり、7月末からは一日の新型コロナの新規感染者数は1000人を超える日が目立ちます。

 お盆休みは行楽や帰省を控えただけでなく、外出自体を自粛した人も多いと思います。今後、新規感染者数が東京都だけで1000人を超え、全国で毎日数千人の規模となると再び緊急事態宣言が発出されるかもしれません。再度、巣ごもりの状態に戻って、ますます体重やウエスト周りが気になる人が増えてしまう可能性があります。

 新型コロナウイルスに対する効果と安全性が確認されたワクチン・予防接種やいわば特効薬の処方が各地で受けられる、最終的な終息には数年かかるかもしれません。

 それまでの間の働く人の健康管理は、様々な側面からとても重要になってきます。

コロナ太りの問題は?

 「コロナ太り=(イコール)メタボ」と想像が働きそうです。いわゆるメタボが動脈硬化による脳卒中や心臓の病気で問題になることはご存じと思います。

 コロナ太りには単にメタボの傾向が顕著になるだけでなく、新型コロナウイルスに感染した場合に高齢であることに加えて、糖尿病、高血圧症といった生活習慣病が重症化のリスクとなり得る、という課題があります。

 日本では死亡率が海外に比べて少ないのではないか?といった希望的観測が飛び交っていますが、新型コロナでは発熱等の症状が出た人の2割が重症化し、一定の割合で重篤になることが、明らかにされています。ある程度の症状を経た人は呼吸苦や全身倦怠(けんたい)感等の後遺症が残ることが分かってきました。

 また、タバコを止めようと思っていたのに、新型コロナの流行が始まって、タイミングを逸したとか、様々なストレスから再び吸い始めてしまった人がいるかもしれません。メタボと並んで、タバコは慢性呼吸器疾患と合わせて、重症化のリスクのひとつと捉えられています。

 生活習慣やメタボの問題は平時であれば一般定期健康診断を受けて、医師による判定結果とアドバイスを受け取ったり、保健師による保健指導を受けたりしながら、経過観察ができたことでしょう。

 しかし、新型コロナの第1波で厚生労働省により、6月末まで定期健康診断の実施時期を延期してもよいとされました。現在は令和2年10月末までに実施すること、あるいは予約ができないといった事情がある場合には、11月以降でも可能な限り早期に実施することが事業者に求められています。この記事を読んでいる方の中にも、高血圧や高血糖の傾向を指摘されてきたものの、今年度の定期健康診断をまだ受けていない方がいるかもしれません。

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