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半沢85点、大和田65点、渡真利88点…「半沢直樹」の怒り管理術 戸田久実・日本アンガーマネジメント協会理事に聞く(上)

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黒崎検査官は落第、高得点は中野渡頭取

 しかし「実際に面と向かって相手にタンカを切るのは、グレーゾーンになる」と戸田さん。前シリーズのラストで香川照之さん演じる宿敵の大和田暁・東京中央銀行常務に土下座させたのも、明らかに減点だという。もっともそのシーンが決め手となって、「半沢直樹」は平成のドラマ歴代1位の42.2%という高視聴率をたたき出したのだが。

 その大和田常務は65点。部下に対しても「です・ます」口調で、言葉遣いはていねいだがアンガーマネジメントがカバーするのは直接のやり取りだけではない。「半沢への怒りを抑えきれずに陰に陽に足を引っ張るのはパワハラ行為にあたる」と戸田さん。さらに市川猿之助さんの伊佐山泰二・東京中央銀証券営業部長と、片岡愛之助さんが演じる証券取引等監視委員会事務局の黒崎駿一・証券検査課統括検査官は、50点以下で問題外の落第だと採点する。

 ただこの2人、パワハラ上司の新旧タイプを体現しているという。大声で部下を威嚇し「クズは何をやってもクズ」と嘲笑する伊佐山は、典型的な20世紀型の旧タイプ。黒崎が半沢に対して行っているように、理詰めでネチネチと追い込んでいくのが21世紀タイプのパワハラだ。戸田さんは「最近の企業では黒崎タイプのパワハラが急増している」と話す。

 一方高得点なのは、及川光博さんが演じている半沢と同期入行組である渡真利忍の88点と、特別出演・北大路欣也さんの中野渡謙頭取の94点だ。渡真利は以前転職を考えたこともあり、銀行の現状には怒りの感情を持っている。「しかし表面には出さずに、半沢へ的確に助言するなど感情をうまくコントロールできている」と戸田さん。どんなシーンでも感情の揺らぎを見せない中野渡頭取への評価はさらに高い。

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