ブロックチェーン・サミットのキーパーソンに聞く

ニューノーマル時代のビジネス展開に求められるブロックチェーン基盤「Corda(コルダ)」

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 ――Cordaはどんな分野で適用されていますか。

 「まだブロックチェーン技術は『実験的』と思われがちですが、実はそうではありません。この技術はすでに多くの産業分野で実用化が進んでおり、実質的な成果をあげています。具体例をいくつかあげましょう」

 「貿易金融ではいくつもの大手商業銀行がCorda上に構築した『Contour』というデジタル貿易金融ネットワークにおいて、デジタル信用状などを使用した取引に適用し、貿易金融の飛躍的な効率向上を図っています。サイアム商業銀行は貿易の効率向上に向けて、サプライチェーン管理における取引プラットフォームB2P(Block Chain Solution for Procure to Pay)のサービスを開始しています。保険部門ではスイスのLedgertech社がCordaを使って、引き受けから給付請求・支払いまでの保険業務を対象にするソリューションを開発しました。このソリューションは、インドのBharti AXA社が自動車保険の給付業務に取り入れています」

 「デジタル資産での活用もあります。米Tradewind社 は金をデジタル資産として所有するCordaを使ったアプリをアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)で構築しました。さらに米Synechron社が39社の参加を得て、Cordaを使った自己主権型KYC(本人確認)の試験を世界規模で行うなどの例もあります」

 ――R3として新型コロナウイルスのパンデミックに関して、どのような使命感を抱いていますか。

 「新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の企業は生き残りをかけて、開放的かつ迅速、そして柔軟な姿勢でビジネスモデルを見直すことを余儀なくされています。顧客のニーズや社会の要請に応えるためには、サプライチェーン、エコシステム、工程、商品、技術戦略を再構築する必要があります」

 「事業の継続性を保障し、世界各地の事業を遠隔で、かつ効率良く管理するためにはブロックチェーンとデジタル化の導入が不可欠です。コロナ禍は従来の事業のあり方にある短所も明らかにしました。今後の事業展開を見据えれば、信用、認証、追跡機能、スピード、機敏性などは貴重な『資産』であり、事業価値を決定づける重要な要素となるのです」

 「アジア太平洋地域で競争に打ち勝つ条件として、ビジネスモデルに抜本的な変化をもたらす技術面でのソリューションが必要となります。適応性、安全性、安心を高め、提携しやすい体制を整えなければなりません」

 「ブロックチェーンは産業や情報管理システムを隔てる壁を取り壊し、情報の流れを自由活発にします。事業を運営するに当たり、より包括的な情報を入手でき、適切な意思決定、国境・業種を超えた提携、予期不可能で衝撃的な事象である『ブラック・スワン』発生時でも迅速な対応が可能になります。各事業分野にわたって350社以上のリーディングカンパニーのネットワークにより築き上げたCordaは最もパワフルなエンタープライズ向けのブロックチェーン基盤なのです」

 ――日本、その他のアジアの国々での市場開拓の戦略をお聞かせください。

 「日本はブロックチェーン技術開発のリーダーであり、R3にとって重要な市場です。日本では市場開拓の戦略として、金融サービスの大手であるSBIホールディングスのような現地のパートナーと手を組んでCordaの普及を目指す考えです。2019年にSBIホールディングスとともに、SBI R3 JAPANという合弁会社を設立しました。SBI R3 JAPANを基盤として、新規顧客とCordaのライセンス契約を締結しています」

 「R3はアジアの他の国々でも大きな事業展開の可能性を見込んでいます。各国の産業における規格を満たすだけでなく、規制当局や中央銀行などと協力して、公的なプロジェクトの規格体系の構築などにも協力しています。例えば、シンガポール金融通貨庁(MAS)の『Project Ubin』や香港金融管理局(HKMA)とタイ中央銀行が進めている『Project Inthanon』に参画しています」

【PR】SBI R3 Japanは、ブロックチェーンプラットフォーム「Corda」の日本におけるライセンス提供および導入支援を行うことで、お客様に価値の提案をしてまいります。ブロックチェーンに関してお困りごと、または記事へのご質問は<info-srj@sbir3japan.co.jp>へお気軽にご連絡ください。ブレーンストーミングやアイデアソンも大歓迎です。

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