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新型コロナ対策、消費減税より年180万円給付を 小林慶一郎 キヤノン戦略研究所研究主幹・慶大客員教授に聞く

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 新型コロナウイルスの感染急拡大で、緊急事態宣言の可能性も強まり、日本経済が試練を迎えている。日銀が1日発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、景気を支えてきた非製造業の景況感が7年ぶりの低水準に沈んだ。政府・与党は過去最大規模となる緊急経済対策の詰めを急いでいる。キヤノン戦略研究所(福井俊彦・理事長)は緊急提言を発表した。取りまとめ役となった研究主幹の小林慶一郎・慶大客員教授に提言のポイントと企業経営者へのアドバイスを聞いた。

「必要な人々へ20兆~30兆円規模の給付を」

 ――安倍内閣は緊急経済対策の策定と、裏付けとなる2020年度補正予算案の編成・早期成立を目指しています。キヤノン戦略研究所の提言で、特にポイントとなるのはどの点でしょうか。

 「最低限の出費に必要な資金を支援することだ。資金繰りに困った企業は倒産し、個人は生活を維持できなくなる。企業の債務返済や個人の家賃などの支払い、生活必需品の購入などを支えることに、まず政府は集中すべきだ。本来、新型コロナを征圧して、外出自粛のような経済活動への制約を取り払うことが一番の対策だが、現状では不可能な感染状況が続いている。経済対策もあれもこれもでなく、優先順位を明確にして実行しなければならない」

 ――1世帯当たり30万円の生活給付をする案などが出ています。

 「新型コロナの影響は1年を超える可能性もある。1人に月10万~15万円、年120万~180万円支給するくらいの大胆な政策が必要ではないか。無差別にばらまくのではない。自己申告制として、必要とする人々に確実に直接届くようにするのが重要なポイントになる。我々の試算では20兆~30兆円規模になる」

 「個人には無審査・無担保で緊急融資する。マイナンバーカードで管理し、納税時に上乗せして返済するように設計すれば、貸し倒れリスクは軽減できる。まだカードの手続きをしていない方は1年以内に済ませてもらう」

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