サラリーマン人生100本ノック

サラリーマン人生「前の会社との関係で悩みます」 東京工業大学大学院特任教授 北澤 孝太郎

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 転職や起業することが、普通のことになりつつあるからこそ、この別れ際をどうするか、どう繰り返すかでその後の人生で大きな差になる。そう思って間違いありません。そして、転職した後は、その目の前の仕事に邁進するようにしてください。もちろん、力を発揮するのは、ある程度人間関係ができ上がってからかもしれません。

 しかし、目の前の仕事に邁進することで得られる一つひとつの学びを積み重ねることで、また新しいことにチャレンジできるスキルが得られます。新しい環境下では、今までにないスキルを生み出すチャンスはさらに大きくなります。そのスキルこそがあなたの成功体験を積むための源であり、その成功体験があなたの実力ということになります。転職する意味は、そこにあります。あなたの実力を大きく確かなものにするのです。一度転職した後、転職を繰り返す人がいます。もちろん、そうせざるを得ない状況に追い込まれてそうなることもあるでしょう。

 しかし、そのときに考えてほしいのは、そこで得られるはずの学び、スキルはすでに十分に得られたかということです。一つの学び、スキルを得てからでも、また転職するのは遅くない、逆に言うと、転職した限りは、一つの学び、スキルを必ず獲得する、そんな気持ちが大切だということです。

 そのうえで、この転機に際して、人は所詮一人きりで孤独でさびしいものである、人生は一人で乗り切ったり、歯を食いしばるほどがんばらないといけないことが多いということもしっかり胸に刻んでください。だからこそ、人は、支え合うのです。そう考えると、応援してくれる人、今までお世話になった人、いろんな人と支え合って生きているという実感が湧いてきます。自分が動くことでどんな支え合いに変化が生まれるのか、それをしっかり見つめることで、人に対する感謝という気持ちがリアルに生まれてきます。

北澤 孝太郎 著 『サラリーマン人生100本ノック』(日本経済新聞出版社、2020年)、「6 転職するときの決断」から。イラストで紹介している偉人達との妄想対談は、ツイッター@kotarokitazawaで毎日更新中です
北澤 孝太郎(きたざわ・こうたろう)
東京工業大学大学院特任教授 レジェンダ・コーポレーション取締役1962年京都市生まれ。1985年、神戸大学経営学部卒業後、リクルートに入社。20年にわたり営業の最前線で活躍。2005年、日本テレコム(現ソフトバンク)に転身。執行役員法人営業本部長、音声事業本部長などを歴任。その後、モバイルコンビニ社長、丸善執行役員などを経て、現職。東京工業大学ではMBA科目の「営業戦略・組織」を担当。著書に『営業力100本ノック』『マンガ 営業力100本ノック』(いずれも日本経済新聞出版社)、『営業部はバカなのか』『「場当たり的」が会社を潰す』(いずれも新潮社)、『優れた営業リーダーの教科書』(東洋経済新報社)、『人材が育つ営業現場の共通点』(PHP研究所)、『まんがでわかる営業部はバカなのか』(ゴマブックス)がある。これまでの著作の内容に基づいた講演や、営業リーダーの研修なども行っている(ご興味のある方の問い合わせ先 http://kotaro-gosodan.com
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