長島聡の「和ノベーションで行こう!」

日本を再発見する世界一のブランドへ「魅力はもともとある」 第34回 ディスカバー・ジャパン 高橋俊宏 社長・統括編集長に聞く

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 日本型のイノベーション=「和ノベーション」を実現するには何が必要か――。ドイツ系戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガーの長島聡社長が、圧倒的な熱量で未来に挑む担い手たちを紹介します。今回のゲストは、雑誌『Discover Japan』の発行などを手掛けるディスカバー・ジャパン 代表取締役社長・統括編集長の高橋俊宏氏です。

なぜ日本人は海外のものに飛び付くのか

長島 高橋さんとの出会いは、この連載の第3回で対談した電通(当時・電通総研)の倉成英俊さん(電通Bチーム代表)のご紹介がきっかけでした。倉成さんとはお知り合いになって長いのでしょうか?

高橋 6~7年になるでしょうか。東京で開催された「IMF/世界銀行総会2012」の総合プロデュースを倉成さんが担当したとき、『Discover Japan』で取材したのがきっかけです。

長島 私は「INDUSTRIAL JP」という、日本の町工場をレーベル化するプロジェクトで倉成さんとの交流が始まりました。もう一人の発起人である由紀精密の大坪正人社長から紹介いただいたのですが、その倉成さんがあるとき、弊社を訪問され、『Discover Japan』を見せていろいろな話をしてくれました。御社と協業して「Discover Japan Concept」という発想コンサルティングサービスを立ち上げたときです。

 倉成さんは「日本人は古来、オープンイノベーションを『つくり手八分、使い手二分』という言葉で表すなど、優れたコンセプトを持っていたが、今の日本人はそれを忘れて海外のものに飛び付いている。そこで「Discover Japan Concept」では、『Discover Japan』と協業して、日本古来のコンセプトでイノベーションなどを支援する発想コンサルティングサービスを始める」と言いました。私はそれを聞いて、我々が提唱する「和ノベーション」という言葉にようやく「魂」を入れられると感じました。

 それまでも「和ノベーション」という言葉は遣っていましたが、日本企業が得意とする「すり合わせ」を活用した「日本型のイノベーション」ぐらいの定義で、歴史的な重みのようなものが不足していました。そうしたとき、倉成さんの想いに触れ、協業先である『Discover Japan』の高橋さんにぜひお会いしたいと考えたのです。

高橋 ありがとうございます。大変、光栄です。

北欧デザインの巨匠の妻に叱られた

長島 まず高橋さんが『Discover Japan』を2008年に創刊した経緯についてうかがえますか。「日本らしいもの」を正面から取り上げる雑誌は創刊当時ありませんでした。それが創刊からの強いこだわりを維持して毎月のように発行されています。この1月には創刊100号を迎えたそうですが、「とんでもないことだ」と思います。

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