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新型コロナ 流行早期に事業継続計画見直しを 経営層のための新型コロナ対策(2) 健康企業代表・医師 亀田高志

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 首都圏で働く人は相変わらす混んだ電車やバスでの通勤を余儀なくされていて、それは感染の可能性のある濃厚接触となりうる。

 日本では上意下達が義務教育の頃から徹底される。上司が残業している間は帰らない部下が重宝されることもある。

 こういった職場風土は新型コロナの影響を小さくするのを邪魔する。例えば、発熱しても無理をして出社しようと多くの従業員や部下が考えるからである。他の健常者を感染させてしまうかもしれない。

 全ての従業員や部下たちがもしも発熱したり、せきが出たりした場合にちゅうちょなく会社に報告し、自宅で待機できるか。それをストレスなく判断できるか、ということが大切である。つまり“言いたいことが言える職場なのか”ということが問われているのである。

 言いたいことが言える職場の方が言えない職場よりもレジリエンスが確かである。職場のストレスが少なく、創造性も発揮しやすい。

 上意下達の傾向のある上司は、感染者が出た際に「何をしているのか!」、「なぜ、こんなことになるのか!」と感情を爆発させることがある。こうした愚かな行為は個人と職場のレジリンスを破壊する。

 こうした場面にレジリエンスを大切にしたいのであれば、「こうした経験も役に立つ」と考え、「できることからはじめよう!」と従業員や部下たちに諭すのがよい。

 関係者の懸念をよく聞き、共に悩み、問題を共に考える姿勢を一貫して示すことができるかどうか。それがレジリエンスを育てるか、ダメにしてしまうかの分かれ目となるだろう。

亀田 高志(かめだ・たかし)
株式会社健康企業代表・医師。1991年産業医科大学卒。大手企業の産業医、産業医科大学講師を経て、2006年から産業医科大学設立のベンチャー企業の創業社長。2016年に退任後、健康経営やストレスチェック活用のコンサルティングや講演を手がける。著書に「健康診断という病」(日経プレミアシリーズ)、「課題ごとに解決! 健康経営マニュアル」(日本法令)、「改訂版 人事担当者のためのメンタルヘルス復職支援」(労務行政研究所)などがある。

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