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グラブだけじゃない!日本が学びたいアジアの注目5社 日本型プラットフォームを創る(5)

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 三菱UFJ銀行と東南アジアの配車最大手であるグラブ(シンガポール)との資本提携が報じられたのは2月下旬。日本経済に大きな影響を及ぼすのは、もはやGAFAや中国のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)など米中のメガプラットフォーム企業ばかりではないことを示している。アジアで急成長するプラットフォーマーの中から、今注目すべき5社に焦点を当てた。

アジア型プラットフォーム企業の特徴
(1)各国の規制が緩い
(2)既存業界とのしがらみが少ない
(3)地域のニーズに密着したローカライズ経営

ハーバード大在学中に起業、まずマレーシアで展開

 一番動向が気になるのは、やはりグラブだ。三菱UFJ銀の出資額は最大約800億円で、グラブが持つ1億7千万超の顧客基盤を活用し、スマートフォンアプリを使った融資・保険事業の共同展開を狙う。グラブは2012年に米ハーバード・ビジネススクールの学生だったアンソニー・タン氏とタン・フーイ・リン氏が最初に母国・マレーシアで設立したスタートアップ企業だ。

 野村総合研究所の小宮昌人コンサルタントは「タン氏の親族もタクシー関係者だったことから、首都であるクアランプールの交通事情のひどさには問題意識を持っていたようだ」と話す。MBA在学中に在学生との議論の中でビジネスモデルを練り上げていったという。現在は評価額100億ドル(約1兆円)以上の「デカコーン」(10億ドル以上は「ユニコーン」)にまで成長し、ネット配車から配食、金融、健康サービスなどを東南アジア8カ国の約340都市で展開している。

 小宮氏は、急成長の一因としてマレーシアに白タク規制が存在しなかったことを上げる。日本では一般人が自家用車を使いタクシーのように有償運送するのは認められていない。マレーシアには大手自動車メーカーがなく、公共交通機関も普及しきっていなかったこともグラブには追い風だった。現地のタクシーは料金など交渉が必要でトラブルが多発し改善が求められていた。

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