EQトレーニング

「EQ」は感情をうまく使う能力 4つのブランチで構成 EQ 取締役会長 高山 直

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EQ能力を構成する4つのブランチ

 EQが働くプロセスについて両博士は次のように定義しています。

  Emotional Intelligence is involved in the capacity to perceive emotions, assimilate emotion-related feelings, understand the information of those emotions, and manage them.

 「情動知能は、情動を知覚・識別する能力、情動から生じる感情を消化する能力、情動からの情報を理解する能力、情報を調整する能力が含まれている」

 つまりEQは(1)「感情の識別」、(2)「感情の利用」、(3)「感情の理解」、(4)「感情の調整」という4つのブランチで構成されているのです(図表2)。

●ブランチ1.Identify(感情の識別)

感情の識別……自分自身の感情と相手の感情を識別する。

 識別を分かりやすく言うと、気持ちを「感じる」です。自分と相手の気持ちを感じる能力であり、EQ発揮のもっとも重要な軸になります。EQ発揮のすべてはここから始まります。「感情の識別ができない=気持ちがわからない」と、「気持ちのマネジメント=感情マネジメント」はできません。

●ブランチ2.Use(感情の利用)

感情の利用……問題、課題を解決するために感情を生み出す。

 利用を分かりやすく言うと、気持ちを「つくる」です。求められる場面で、求められる行動をするために必要な感情をつくる能力です。元気が必要な場面では、前向きな気持ちをつくり、冷静さを求められる場面では、落ち着いた気持ちをつくります。

●ブランチ3.Understand(感情の理解)

感情の理解……生起している感情の原因を理解し、どのように移行するかを理解する。

 理解を分かりやすく言うと、気持ちを「考える」です。「仕事をしたくない」とき、その気持ちの原因が理解できていれば解決に導くことができます。能力不足が問題であれば学び、疲れが原因なら休みます。この能力は心のIQであり、EQが「心の知能指数」と呼ばれる由縁です。

●ブランチ4.Manage(感情の調整)

感情の調整……望ましい決定をする上で、感情を活用する。

 調整を分かりやすく言うと、気持ちを「活かす」です。目的を達成するにあたり、求められている場面で、求められている行動をするために、ブランチ1~3を統合し、調整する能力です。最終的にどの行動をとるべきか、その感情はどれが望ましいかは、このブランチで決定されます。

(つづく)

高山直 著 『EQトレーニング』(日本経済新聞出版社、2019年)、第2章 EQの発展と今から
高山 直(たかやま・なお)
(株)EQ 取締役会長。1957 年広島県生まれ。1997年、(株)イー・キュー・ジャパンを設立し、日本で初のEQ 事業をスタートさせる。2015 年より現職。主な著書に『EQ こころの鍛え方』『EQ 「感じる力」の磨き方』(以上、東洋経済新報社)などがある。
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キーワード:経営・企画、人事・経理、営業、技術、製造、経営層、管理職、プレーヤー、人事、人材、研修

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