BizGateリポート/経営

2020商機を占うキーワード20 既存の課題解決へ真価問われる

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<営業・人材>

■パワハラ防止法

 企業にパワーハラスメントの防止を義務付ける法律の通称。労働施策総合推進法が改正され、パワハラ防止対策に関する規定が盛り込まれた。企業などの組織におけるパワハラ対策について一段の強化を求める。大企業については2020年6月1日から、中小企業については2022年4月1日から、それぞれ対応が義務化される。事業主が実施すべきパワハラ対策として、事業主によるパワハラ防止の社内方針の明確化、周知・啓発、苦情などに対する相談体制の整備、被害を受けた労働者へのケアや再発防止などを促す。

■新卒採用の早期化

 企業の採用活動は従来、大学3年生の3月に説明会開始、4年生の6月に選考解禁という経団連ルールがあったが、ルール破りが横行し形骸化していた。現在、政府がルールを主導するようになったものの、2022年卒採用の日程は経団連ルールを踏襲した形となった。通年採用や採用直結型のインターンが増えている現状に変わりなく、採用の早期化が進んでいる。

<社会>

■商用宇宙旅行・元年

 誰でも所定の費用を払えば、宇宙に行くことできる日が近づいている。英ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長が設立した宇宙旅行企業「ヴァージン・ギャラクティック」が2019年10月に有人宇宙飛行を手掛ける企業として初めて上場を果たし、2020年に一般客を乗せた商用旅行を始める見込み。2019年2月には操縦士2人と社員スタッフ1人が乗り込んで高度89.9キロメートルまで上昇したが、それと同等の商用宇宙旅行が実現すると予想される。また、イーロン・マスク氏が立ち上げた宇宙開発ベンチャーのスペースXは2019年3月に有人宇宙船の無人テスト飛行を成功させており、国際宇宙ステーションへの商用人員輸送を2020年内に始めると期待されている。

■東京五輪・パラリンピック

 五輪は2020年7月24日~8月9日まで、パラリンピックは8月25日~9月6日までそれぞれ開催。経済効果は累計で30兆円規模(みずほ総研)といわれる。政府は五輪・パラリンピックを目玉に外国人訪日客数を2020年に4000万人に増やし、訪日客による消費を8兆円にする計画。日本の最新のテクノロジーを世界に発信する場でもある。空港での顔認証技術によるゲートシステムの導入のほか、不審者検知に人工知能(AI)を活用するなど防犯対策も進んでいる。

■高輪ゲートウェイ駅

 今春に東京の山手線・品川―田町駅間に開業させるJR東日本の新駅。太陽光発電パネルを設置するなど環境保全技術を導入し。構内には無人AI決済店舗が出店する。周辺地区も5000億円を投じて一体で再開発し、劇団四季の劇場なども誘致する。27年に開通する新しいリニア中央新幹線の始発駅にも近いとされる。JR東日本が打ち出す生活サービスや「IT・Suica」サービス拡大の試金石となる。

■米大統領選挙

 1月の台湾総統選挙が皮切りの選挙イヤーで、世界経済に大きな影響力を持つのは何と言っても米大統領選。11月3日の投票日での焦点は、トランプ大統領が再選されるかどうかに尽きる。過去100年間の米大統領をみると再選11人、1期限り4人、在職中の暗殺・病死各1人だ。弾劾審議中でも、トランプ大統領はしっかり支持層をまとめているとされる。ただ、イラン情勢など波乱要因は多そうだ。もし民主党大統領に交代しても、対中政策などは超党派的に一致しており、経済政策での「アメリカファースト」は変わらないという指摘もある。

■統合型リゾート(IR)

 カジノや国際規模のホテル、会議・コンベンション施設、商業施設などをそろえた複合施設で、東京五輪・パラリンピック後の成長戦略のひとつとして位置づける。ただ実現には透明性や公正性の十分な確保が絶対条件になる。今年はまず設置地域選定の評価基準などを示す「基本方針」を公表し、21年から22年にかけて認定申請した自治体から最大3つを選定する予定だ。シンガポールやマカオなどで経済活性化の効果が表れているという。誘致を目指す大阪府と大阪市は、近畿圏への経済波及効果は開業初年度までに約2兆円、IR開業後は年7600億円と試算する。ギャンブル依存症問題などで、地元市民の納得を得ることがカギとなる。

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