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2020商機を占うキーワード20 既存の課題解決へ真価問われる

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 2020年は従来ある社会的な課題解決の取り組みへの真価が問われる年になりそうだ。持続可能な社会の実現という大きなテーマのもと、新たな技術やイベントをどう活用していくかがポイントだ。日経BizGate編集部ではそうした観点から20のキーワードを選んだ。商機はこの先にある。

<経営>

■デジタルニューディール

 人工知能(AI)や次世代通信規格「5G」といったデジタル技術によって経済成長を目指す予算の総称。2019年度補正予算案に盛り込まれ、約1兆円が計上されている。中小企業のIT投資支援、小中学校のICT化、ポスト5Gの開発促進などからなる。1929年の世界大恐慌のとき、当時のルーズベルト米大統領が経済対策として実施したニューディール政策から名前が付けられた。小中学校のICT化では、学校の生徒1人に対して1台のパソコンを使える環境を整える方針が示されている。

■デジタル・プラットフォーマー取引透明化法案

 公正な競争、個人情報の保護、デジタル課税といった観点から、デジタル・プラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業を規制する法律案で、政府が、2020年の通常国会への提出を目指している。「GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)」と呼ばれる米企業、楽天、ヤフーなどの国内企業をはじめとする巨大IT企業を対象に、政府が取引状況をモニタリングできるようにすることで、巨大IT企業による市場独占を防ぐ。取引相手との契約条件の開示や、取引実態の政府への報告を義務付ける見込み。

■プラスチックごみの削減

 海洋汚染が進むなか、使い捨てプラスチック製品の使用や製造を制限する動きが欧州と中心に加速している。2019年に大阪で開催したG20サミットでも主要議題の一つになり、政府は2030年までに使い捨てプラスチックの排出を累積で25%削減する戦略を策定した。飲食店でプラスチック製ストローの代わりに紙製ストローの導入が検討されているほか、2020年7月には小売企業がレジ袋の有料化を予定するなど、日本でも企業の取り組みが加速している。

■ESG投資

 ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の略語で、この3つを判断材料に投資すること。多くの機関投資家がこの方針を支持していることから、株価対策の大きなテーマになっている。国際団体GSIAによると、2018年のESG資産残高は世界で30兆7000億ドルまで増加している。SDGs(持続可能な開発目標)と重なる部分が多く、SDGs経営をしていれば、ESG投資に対応できるともいわれる。

■ペインポイント

 顧客の痛点、悩みの種、無駄な時間と労力。漠然とした新規事業のアイデアでは「ニーズ」以上に重要と指摘され、顧客が対価を払ってもよいと考えること。悩みを知ることなしに、解決案は提案できず、機会損失はコストに直結する。米シリコンバレーのスタートアップ企業ではこの考え方が浸透しており、中には、高齢化社会を迎える日本市場でペインポイントを発掘し、解決法を世界展開させることで価値を生もうと考える動きも出ている。

■デザイン経営

 デザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に活用する経営手法。米アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏が、特にデザインマネジメントにこだわりを持っていたことで知られる。2017年に経済産業省と特許庁は有識者らを集めた「産業競争力とデザインを考える会」を発足し、翌年に「デザイン経営宣言」を打ち出した。多摩美術大学が今春から社会人を対象にしたデザイン経営のための人材育成講座をスタートさせるなど、今年改めて注目されそうだ。

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