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学生本位の企業選び支援 自社にも利点 特別セミナー「採用力が企業の将来をつくる」(下)

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 日経BizGate特別セミナーでは講演に続いて、鼎談(ていだん)「企業にいま必要な採用力をどう向上させるか」と「Q&Aセッション」を行いました。

登壇者
伊達洋駆氏 ビジネスリサーチラボ代表取締役
杉浦二郎氏 モザイクワーク代表取締役社長
永島寛之氏 ニトリホールディングス組織開発室室長/人材教育部部長

「学生の良い企業選び」を支援/採用の目標明確に

 司会を務めたビジネスリサーチラボの伊達氏が、登壇者全員の講演に共通した「学生(求職者)ファースト」を「学生の現状を踏まえて、その学生が良い企業選びができるように働きかけること」と定義し、これが採用において重要と強調しました。一方で「言うのは簡単だが、実践は難しい」と指摘し、ニトリの永島氏に実践のポイントを尋ねました。永島氏は「リクルーターなど現場の採用担当者にとくにかく『学生と向き合へ』と言い続ける」と回答しました。

 講演で杉浦氏が就活ナビサイトなどさまざまな就活関連サービスがある現状について話したことに触れ、「学生ファーストを進めるために企業は、そうした外部サービスとどうつきあえばよいか」という問題を提起しました。杉浦氏は「企業は自社が描く理想の人材を明確にしたうえで、どのサービスを使うかを決めるべきだ」と指摘。永島氏は就活関連サービスについては「効果検証を必ず行っている」と補足しました。伊達氏は「効果検証を行うには、サービスを活用して何を行うのか、明確な目標のもとに仮説を作る必要がある。そして、仮説を立てる際は、社内の現状や目指すべき姿をきちんと定義することが前提になる」とポイントをまとめました。

 また、最近の学生に個人の成長を重視する傾向が見られるという杉浦氏の指摘を受けて「どうすれば組織に目を向けてもらえるか」という点について質問を投げかけました。

学生に会社の目標明示/採用多様化必要に

 杉浦氏は採用や雇用を多様化することを提唱しました。「優秀な人材の確保は長期雇用にはこだわらないという発想です。従来通り長期雇用を前提とした採用では、会社が何を目標にどう進んでいるのかといった想いを学生に明示することが重要だ」としました。その想いに共感できない人が入社後に共感するようになるにはかなりの時間を要するからです。永島氏は「個人の成長と組織の成長を同期させることが重要。そのため、人材教育の面から個人の成長をうながし、組織を発展させるカリキュラムを開発している」と語りました。

 Q&Aセッションでは、本セミナーの申込時に受け付けた質問の中から、代表的なものについて回答しました。その1つが「大学1.2年生などへのアプローチをどうするか?」というものです。

 伊達氏は「大学1.2年生にとって、どのような情報や支援があるとよいのか、といったことから考えるとよい」と回答しました。そのために企業ができることを行えば、学生は喜んで参加するし、良い評判が口コミで拡散されるとしました。永島氏は、1.2年生が一番求めるのは自分が何をしたいのかということを自己分析することだと指摘。「学生は大学受験までは自分の好奇心にふたをしてきた。それを開けるように支援している」と話しました。

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