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採用力向上、「学生ファースト」徹底がカギ 特別セミナー「採用力が企業の将来をつくる」(上)

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成長求める学生にリアルな自社情報を―――モザイクワーク・杉浦二郎氏

 昨年から今年にかけて「個」に組織が裏切られる時代になってきました。一方、企業側では従来の新卒偏重を変えようとする動きが活発です。例えば、2021年春に採用する新人社員が社内教育や人事配置を経て実戦力となるのは2025年ころになります。5、6年後の人事を現在確定するのは相当なリスクであるとの認識が広がっています。

 就職に対する学生の価値観は「長く務めたい/こだわりが強い」特化追求型、「長く務めたい/強いこだわりはない」従来型、「長く務める気はない/強いこだわりはない」マイペース型、「長く務める気はない/こだわりは強い」リセールバリュー型に分類できます。これまでは従来型を総合職で処遇してきました、現在伸びているのは、次の会社に自分を高く売ろうとするリセールバリュー型です。

 日本能率協会の「2019年度新入社員意識調査報告書」では、働く目的は「自分の能力を高めること」が伸びており、逆に「会社や上司の役に立つこと」は激減しています。10年前は人気のあった熱血上司も今は必要とされません。人気が高まっているのは仕事の結果に対するねぎらいや褒め言葉を忘れない上司・先輩です。こうした意識の変化に対応し採用方法も変わっていかなければならないのは当然です。

 マイナビによる「新入社員1カ月後の意識調査」では「就活をやりなおしたい」が53%に達します。新入社員の半数は他社に入り直したいと思っているのです。彼らは後輩に自分とは違う方法での就活をアドバイスするはずです。

 候補者との出会いの場としては依然ナビサイトや大規模な合同説明会が中心です。しかし、候補者はそうした広告ビジネススモデルの延長での情報ではなく、もっとリアルな情報を求めています。自社なりの採用戦略を構築し、その戦略に基づいて小規模マッチングイベントや逆求人、ダイレクトリクルーティングなどの就活ツールを使いこなす「採用力」のある組織が今後採用で有利になります。

 そのためにも従来の採用から「労働力確保」への発想転換が必要です。社員1人を採用するのではなく、ある1人に一定期間働いてもらうとか、外部のリソースを使って知識だけを提供してもらうなど多様な方法があるはすです。個人と組織をつなぐ方法は「雇用」だけではありません。

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