物流がわかる

32期増収増益の「ニトリ」がつくった物流でもうかる仕組み イー・ロジット 代表取締役社長 兼チーフコンサルタント 角井亮一

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 海外DCの展開をはじめ、ニトリグループはこれまでの流通・物流の常識を次々と塗り変えてきました。「貿易改革室」を立ち上げ自社通関を設けたこともそのひとつです。日用品のほぼ全カテゴリーを扱うニトリグループでは、それだけ相手先生産国も多くなります。通関条件は国ごとに異なりますから、「申請・許可・承認・契約」に関わる作業は煩雑になりがち。そこで同社では、自社通関の体制を整え、自社ですべての手続きを完了できるようにしました。その結果、大幅なコスト削減になり、海外生産品をスムーズに国内供給できるようになりました。

 また、自社通関によって、海外の船舶会社に対して、船や航路に関わる交渉ができるため、輸入港と国内DCを最短ルートでつなぐことも可能です。

 このように、ニトリグループはサプライチェーン全体でのコスト削減を図り、海外の生産工場から、お客様の手元に届くまでのほぼすべての工程を自前の物流網で効率的に運営しています。

 ニトリグループでは、「2032年、3000店舗、売上高3兆円」という中長期ビジョンを掲げています。その実現に向けて、「グループ成長軌道の確立と新たな挑戦」「お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供」「グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革」の3つの重点課題に取り組んでいます。

角井亮一 著 『物流がわかる<第2版>』(日本経済新聞出版社、2019年)、「第4章先進的な物流の取り組み」から
角井亮一(かくい・りょういち)
1968年10月25日大阪生まれ、奈良育ち。現在、東京秋葉原に在住。上智大学で、ダイレクトマーケティング学会初代会長の田中利見先生のゼミに所属。3年で単位取得終了し、渡米。ゴールデンゲート大学からマーケティング専攻でMBA 取得。帰国後、船井総合研究所に入社し、小売業へのコンサルティングを行い、1996年にはネット通販参入セミナーを開催。その後、家業の光輝物流に入社し、日本初のゲインシェアリング(コスト削減額の50%を利益とするコンサルティング型アウトソーシング)を東証一部企業で実現。2000年2月14日、株式会社イー・ロジット設立、代表取締役に就任。イー・ロジットは、現在310社以上から通販物流を受託する国内NO1の通販専門物流代行会社であり、200社の会員企業を中心とした物流人材教育研修や物流コンサルティングを行っている。また2015年、再配達問題という社会問題を解決するためのアプリ「ウケトル」を立ち上げ、タイではSHIPPOPという物流IT企業をタイ最大のネット通販会社Tarad.com創業者のPawoot (Pom) Pongvitayapanuと共同で立ち上げた。日本語だけでなく、英語、中国語(簡体、繁体)、韓国語、ベトナム語でも書籍を累計29冊以上出版。最新刊は『物流革命』(監修、日本経済新聞出版社)、『すごい物流戦略』(PHPビジネス新書)。マスメディアでも、わかりやすく物流を解説するコメンテーターとして、「とくダネ!」「めざましテレビ」「ひるおび!」「スッキリ!」など多くのテレビ番組やラジオ番組、「日本経済新聞」「日経ビジネス」「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などの新聞雑誌に登場している。日本物流学会理事。NewsPicks プロピッカー。多摩大学大学院客員教授。FACEBOOK:https://www.facebook.com/riokakui TWITTER:@rkakui
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キーワード:経営・企画、経営層、管理職、経営、営業、製造、プレーヤー、イノベーション、AI、IoT、ICT

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