フィンテック&レグテック・サミット2019特集

大学の知を社会課題解決へ ――大学関連スタートアップが日本の未来を牽引

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 FIN/SUMで行なわれた大学ビジコンは、大盛況のうちに幕を閉じた。コンテスト終了後、審査員を務めた荻野浩輝・農林中央金庫執行役員デジタルイノベーション推進部長に、インタビューを実施。コンテストで得た気づきや、今後の取り組みなどについて聞いた。

大学関連スタートアップの世界的競争力発揮に強い期待

 12社の事業領域や強みは多岐にわたるが、「最先端技術で社会課題を解決したい」という意識が共通していた。JAグループは、農業を中核とした幅広い事業を展開し、地域の暮らしのプラットフォーム構築に貢献する組織。今回のビジコンでも「いかに社会に貢献しているか」に注目した。農林中央金庫賞を贈った「アクセルスペース」は、技術力の高さはいうまでもなく、世界の農業や食糧、環境に関する課題を解決する可能性に満ちたサービスを提供している。何よりも、高性能衛星を打ち上げて地球全体をスキャンするというビジネスに夢を感じた。

 ビジネスには、マネタイズだけでなく、人の心を惹きつける夢や愛も大事だ。長い歴史に裏打ちされた多様なアセットは当グループの強みの一つだが、それに固執することなく、常に将来への夢や愛を持ちながら事業に取り組み、変化に強い組織になりたい。今年5月には、AG TechやFood Techを通じ、「食」や「農」に関わる社会課題を解決するイノベーションが芽吹く場として、AgVenture Labを開設した。組織に新しい風を入れるには、今回のビジコンのように、志ある若い起業家から刺激受ける機会も非常に有意義だ。

 スタートアップは、初めのうちは事業をスケールさせるのが難しいだろう。しかし、社会にとって意義深い事業を展開していれば、支援者が現れるものだ。JAグループも、社会に有用な事業を展開するスタートアップを支援している。今後も大学や民間企業、行政など、様々なプレーヤーと手を取り合い、社会をよりよくする事業を幅広く展開したい。また、高い志をもつ大学関連スタートアップが、日本企業の国際競争力を牽引する存在になることを、大いに期待している。(談)

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