誤解だらけの健康管理術

ビールのおいしい季節 尿酸値・痛風への備えは? 健康企業代表・医師 亀田 高志

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

尿酸値を下げる生活習慣は?

 激しい運動や頭脳労働への集中で一時的に尿酸値は上昇します。けれども、尿酸値に影響するのは、肉や魚などのプリン体を含む食事をたくさん摂ったり、ビールなどのお酒を飲みすぎることです。

 おそらく食事、お酒といった事柄はよくご存じの上、産業医や保健師の方から何度か言われている方には、「またか!」と感じられるかもしれません。けれども、痛風発作を繰り返したり、それを放置して腎機能の障害を起こすのは避けたいところでしょう。ですから、次にポイントをお示ししますので、できる範囲で少しずつでも気をつけて頂けたら幸いです。

(1) プリン体を多く含む食品を控える

 プリン体を多く含む食品には肉や魚、大豆製品等があります。また、果糖を多く含む飲料も尿酸値に影響することが分かっています。肉や魚介類、大豆といったたんぱく質は身体機能の維持や運動習慣のためにも必要な栄養素です。肉はレバーに多く、魚ではカツオ、マグロ、マイワシに比較的多く含まれています。ここでのポイントはこれらを摂り過ぎないことで、日常的にはバランスよく食べることが大切です。

(2) 食べすぎを控え、肥満を解消する

 高尿酸血症は先述の通りに典型的な生活習慣病であり、肥満や高血圧や脂質異常といったいわゆるメタボとの合併が問題となってきます。当然のことですが、肥満がある上に食べてばかりいては、高尿酸血症になりやすいのは自明のことで、現在、痛風で通院中の人は全国で100万人前後もいると言われているくらいです。食欲に任せるのではなく、3食をご自身でコントロールしながら食べることを心がけましょう。

(3) お酒を飲み過ぎない

 ビールがプリン体を多く含んでいることから、プリン体フリーと冠したビールが売られるほどになっています。大手ビール会社のビールだけでなく、ブランドを競う地ビール、発泡酒、低アルコールビールでもプリン体がたくさん含まれていることを意識しましょう。また、特にビールのおいしい夏場には脱水になりがちで、血液が濃縮すると相対的に尿酸値が上昇してしまいます。これまでも触れましたが、適量を守ること、水分も補給すること、毎日は飲まないように心がけることが大切です。

(4) 定期的に運動する

 特に運動不足で肥満傾向のある人ほど適度な運動がお勧めです。できれば週3回くらい30分程度は軽く運動するようにしましょう。しかし突然思い立って、激しい運動を行うと、尿酸値が著しく上昇することがあるので注意が必要です。むしろほどほどの運動量で継続することが大切です。運動の効果は体重を測ることである程度、モニタリングすることができるでしょう。ストレスをためると解消方法はお酒や甘いものに傾きがちかもしれませんが、運動することはメンタル面にもとてもよいと意識しておきましょう。

亀田 高志(かめだ・たかし)
株式会社健康企業代表・医師。1991年産業医科大学卒。大手企業の産業医、産業医科大学講師を経て、2006年から産業医科大学設立のベンチャー企業の創業社長。2016年に退任後、健康経営やストレスチェック活用のコンサルティングや講演を手がける。著書に「健康診断という病」(日経プレミアシリーズ)、「課題ごとに解決! 健康経営マニュアル」(日本法令)、「改訂版 人事担当者のためのメンタルヘルス復職支援」(労務行政研究所)などがある。

※この連載は今回で終了します。

※日経BizGateの記事を無料で定期的にお届けする会員登録をおすすめします。メルマガ、印刷ページ表示、記事クリッピングなどが利用できます。登録はこちらから

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。