先読み&深読み 経済トレンドウォッチ

事業承継、太陽光発電、関西3都ブーム...課題解決が生む次の商機 経済アナリスト 田嶋智太郎

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

ビッグ・イベント目白押しの関西が注目度大

 ときに、先ごろG20サミットが行われた大阪を中心とした関西という地域は、今後も国際的なビッグ・イベントの開催予定が目白押しとなっており、今まさに「復権の関西」として今まで以上に同地域への注目度が高まっていく可能性が高い。

 まず、日本が初の議長国を務めたG20サミットはこのほど無事に閉幕し、首脳宣言としての「大阪宣言」が世界中に広く知れ渡ることとなった。もともと、訪日外国人観光客が訪れる国内の都市のなかでは大阪が東京を抜いており(図表3)、大阪・京都・奈良の“3都ブーム”が外国人観光客のなかで巻き起こっている。

 また、7月5日~7日で行われる国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会における新規登録の審査が問題なく進めば、かねて登録申請をしていた「百舌鳥・古市古墳群(大阪)」が正式に世界遺産登録の運びとなり、その後は暫くの間、当該地域がまさに大賑わいとなる公算が大きい。

 そして、今年9月には日本で「ラグビーワールドカップ(W杯)2019」が開催され、かの有名な東大阪花園ラグビー場でも各国代表による熱戦が繰り広げられることとなる。

 さらに2021年5月にはアジア地域で初の開催となる「ワールドマスターズゲームズ2021関西」が行われる予定となっており、30歳以上の中高年齢者のための国際総合競技会を楽しみに、あらためて世界中から関西を訪れる外国人の客足が大幅に増えるものと期待される。

 そして、少し先にはなるが2025年5月には言うまでもなく「大阪・関西万博」が開幕となる。

 果たして、これだけのビッグ・イベントが同じ地域で次々に開催されたことなど、かつて実際にあっただろうか。想像もつかないほど地域としてはおおいに盛り上がるだろうし、関西エリアに活動拠点を置く企業にとっては絶好のチャンス到来ということになろう。これだけ恵まれた環境で、当面の収益が上向かないはずもない。

 たとえば、京阪エリア地盤の私鉄でレジャーランドやホテルなども幅広く展開する京阪ホールディングス(9045)が、この絶好の商機を無駄にするはずもなかろう。傘下のホテル京阪は、万博予定地である夢洲(ゆめしま)に近いJR桜島線のユニバーサルシティ駅前にUSJのパートナーホテルを二つも運営している。夢洲はカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致候補地でもあり、今後の発展と成長が楽しみである。

 もちろん、他にも近鉄グループホールディングス(9041)やその傘下の三重交通グループホールディングス(3232)など、関西地盤で今後相次ぐイベント開催の恩恵に恵まれそうな企業は、本当に挙げたらキリがないほど。企業によっては、新たに関西進出を目論むところも出てこよう。

 確かに、そこには大きな商機がありそうだ。

田嶋 智太郎(たじま ともたろう)
1964年生まれ。慶応義塾大学卒業後、現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後は数年間、名古屋文化短期大学にて「経営学概論」「生活情報論」の講座を受け持つ。金融・経済全般から企業経営、資産運用まで幅広く分析・研究。新聞、雑誌、ウェブに多数連載を持つほか、講演会、セミナー、研修等の講師や、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍中。主な著書に「財産見直しマニュアル」(ぱる出版)、「外貨でトクする本」(ダイヤモンド社)、「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)、「はじめてのFX『儲け』のコツ」(アルケミックス)、「日本経済沈没!今から資産を守る35の方法」(西東社)、「上昇する米国経済に乗って儲ける法」(自由国民社)など。現在、日経CNBCコメンテーターを務める。
※日経BizGateの記事を無料で定期的にお届けする会員登録をおすすめします。メルマガ、印刷ページ表示、記事クリッピングなどが利用できます。登録はこちらから

キーワード:経営層、管理職、経営、グローバル化、国際情勢

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。