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事業承継、太陽光発電、関西3都ブーム...課題解決が生む次の商機 経済アナリスト 田嶋智太郎

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 去る6月28~29日、大阪で行われた20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)は「自由、公平、無差別で透明性があり予測可能な安定した貿易及び投資環境を実現し、我々の市場を開放的に保つよう努力」などの文言を盛り込んだ首脳宣言『大阪宣言』を採択して閉幕した。

 最大の焦点であった米中首脳会談は、5月にいったん決裂しかけた貿易協議を再開することで一致し、とりあえず米国による対中追加関税の発動は見送られることとなった。市場の事前予想に違わぬ“無難な”結果になったわけだが、後に会見でトランプ米大統領が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する米製品輸出の一部容認を表明したこともあり、総じて今回のG20サミットの結果は、市場に漂うリスクオフのムードをいったん後退させることに貢献したと言っていい。

 また、本連載の前回更新分で注目した「海洋プラスチックごみ」問題への対応については、上記首脳宣言に「全ての国によって、関係者との協力の下に、国内的及び国際的に取られる必要があることを再確認する。...『大阪ブルー・オーシャン・ビジョン』を共有し、...2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減することを目指すものである」といった文言が盛り込まれ、国際的に初めて数値目標が導入された。欧州連合(EU)など一部の加盟国・地域からは、より早期の達成を目指すべきとの声も挙がっていた模様だが、ひとまずは「緒に就く」こと自体が優先されるべきであると言えよう。

 何より、ここにきてにわかに「海洋プラスチックごみ」の問題に対する社会の注目が強まったのは、他でもなくG20サミットという世界的ビッグ・イベントの日程が「6月下旬に日本(大阪)で組まれている」という事実がそこにあったからである。結果として、プラスチック製品の代替品の開発や代替品の使用に前向きな日本企業の姿に人々の関心が向かうようになり、足下ではカネカや三菱ケミカルホールディングスなどといった関連企業(前回更新分参照)の株価が動意付いたりもしている。

 このように、そこに何らかの社会的な大問題があったとき、その問題と真剣に向き合うことは、言わずもがな企業にとって大きな“商機”となり得る。そこで、今回も昨今の社会的問題、すなわち「時代のテーマ」とそれに関わる企業の姿を追い、読者の皆様それぞれの課題解決のヒントとしていただけるようにしたい(図表1)。

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